黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ブラックアウト』コニー・ウィリス(早川書房)

2012-10-15 | 読了本(小説、エッセイ等)
2060年、オックスフォード大学で史学部のジェイムズ・ダンワージー教授に学ぶ学生三人は、第二次大戦下の1940年代、イギリスでの現地調査に送り出された。
メロピー・ウォードは、アイリーン・オライリーとして、郊外でレイディ・キャロラインが主をつとめる領主館のメイドに。疎開児童の観察が目的だったが、ホドビン姉弟…姉ビニーと弟アルフのいたずらに手を焼かされる日々。
マイクル・デイヴィーズは、マイク・デイヴィスとして、アメリカ人記者を名乗り、ダンケルク撤退における民間人の英雄を取材することになっていた。
ポリー・チャーチルは、ポリー・セバスチャンとして、ロンドンに住みデパート・タウンゼンブラザーズの売り子に。ロンドン大空襲で灯火管制(ブラックアウト)のもとにある市民生活を体験するためだ。
ところが、アイリーンは、子供たちが発症したはしかの所為で屋敷を閉鎖された為に、降下点に行けなかったりというトラブルに見舞われ、ようやく様子を見に行ったのに、何故かネットは開かないし、回収班も現われない。
マイクは、送り込まれた時間も場所も違っており、何とかダンケルクへ向かおうとする中で、出会った老人コマンダー・ハロルドの船レイディ・ジェーン号に乗せて貰うが、成り行きで兵士たちを助けることになり、その混乱の中で大怪我を負って病院送りに。
ポリーは、紺のスカートを咎められ、黒いスカートを取りに行くためと状況報告するために、降下点へと出かけるが、その間に、シェルター代わりにしていた教会が爆撃で崩壊。いつも一緒に避難していた、舞台俳優サー・ゴドフリー・キングズマンをはじめとする仲間たちが亡くなってしまったのではないかと悲観する……

『犬は勘定に入れません』と同じ、ネット(=タイムマシン)を使って過去を学びにいくオックスフォード大の史学部のシリーズ・第3弾。
自分たちの研究対象である過去を調査するため、それぞれに1940年代へ向かった三人の学生。必要に応じて元の時代に帰れるシステムが存在しているのだけれど(『降下点』=元の時代に戻るためのアクセスポイント。定期的に現代に報告に戻らなければならず、戻らないと通常、回収班がやってくる)、いろいろ不測の事態が勃発して戻れない学生たちはどうなる!というお話。
しかも、そのまま最後まで(……次に刊行予定の『オールクリア』に続く/笑)。
他にも登場人物表に載っていない人たちが登場する話もあって、どう絡んでくるのか、気になるところ。
分厚くて(750ページ超え…)二段組ですが、時間を忘れて読んでしまいますね~。

<12/10/13~15>


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