黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『近江戸かわら版 異界より落ち来る者あり 下』香月日輪(理論社)

2006-07-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
怪我を負い、妖怪たちの棲む大江戸へと異界から落ちてきた少年は、黒眼鏡に着流し姿の謎の男・鬼火の旦那に助けられた。
元の世界ですさんだ生活を送っていた彼は、この世界で昔の自分を見つめなおした末、元の世界ではなくここで生活していくことを選択。雀と名づけられる。
やがて彼は、人間としての視点を通しての大江戸を観察した文章を見こまれ、かわら版屋として働くことに……。
そんなある日、狼男の同心・百雷が、当代一の役者・蘭秋太夫の困りごとの相談にのっているのを知り、興味を持つ。しかし、事は同じ一座の役者の死という意外な方向へ……。

上下巻ですが、この下巻の前半分は時間的には上巻よりの前、雀がこの世界にやってきて、かわら版屋として働くまでの顛末が描かれています。
大江戸に来て、物事にちゃんと向きあえるようになった雀は、本当に可愛く、愛しいです。

<06/7/26>


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