黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『インシテミル』米澤穂信(文藝春秋)

2007-09-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
車が欲しい大学生・結城理久彦。資金調達の為のバイトを探そうと、コンビニで求人情報誌を探していた彼は、求人情報誌の読み方さえ知らない、育ちの良さそうな令嬢・須和名祥子に出逢う。“滞って”いるものの為に、高額報酬の仕事を探しているという彼女に、その読み方を教えつつ、ページをめくっていた結城たちは、ひとつの記事に目を留めた。それは“時給1120百円”の実験モニター……誤植でないかと疑いつつも、一応応募した結城は、見事選ばれ、そこに参加することに。
参加メンバーは、さまざま理由により集まった12名……大迫雄大、若菜恋花、釜瀬丈、西野岳、岩井、箱島雪人、真木峰夫、関水美夜、安東吉也、渕佐和子、そして結城と須和名。
彼らが参加する実験とは、〈暗鬼館〉と呼ばれる地下空間で1週間を過ごすこと。
しかしそこには、おかしなルール(探偵や犯人や被害者になるとボーナスがもらえる等)や部屋ごとの凶器などがあって……

米澤さんにしてはめずらしく人死にまくりで、かなりミステリ色の強い作品。
綾辻さんの館ものを彷彿とさせる(部屋の見取り図とか)本格な感じで、人々に出される細かい条件づけなども秀逸でした。
……個人的に須和名さんは何が“滞って”いたのか、ちょっと気になります(笑)。

<07/9/30>


最新の画像もっと見る

コメントを投稿