黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『黙示録』池上永一(角川書店)

2013-11-11 | 読了本(小説、エッセイ等)
18世紀前半の琉球。最下層であるニンプチャーの村に生まれた少年・蘇了泉は、皆から忌避される天刑病に罹った母・美子麻と村を追われ、板芸の一座に入り、日銭を稼いでいた。ところがある日、花形が事故死し、一座は解散。
良くも悪くも人目をところを買われ、王府で踊奉行をしている石羅吾に拾われた彼は、母の病に効く万能薬が手に入れられると唆され、踊りを習い、江戸将軍家への使節として派遣される踊童子の試験を受けることに。
一方、清国で風水を学び帰国した蔡温は、琉球を王である<太陽しろ>とそれを支える<月しろ>に支配された王国であると考えていた。尚敬王が太陽としての輝きを増し、国を繁栄へと導くためには、月しろを探し出すことが大事であった。そんな蔡温の目に止まったのが、了泉。
幾度となく落とされつつも、何とか潜り込んだ彼は舞踊の天才である少年・雲胡と競いながら成長してゆく。
大坂、江戸、そして将軍・家継への謁見を経て踊りの道を究めてゆく了泉だったが……

王を支える「月しろ」という運命を背負った少年の一代記。アップダウンが激しくてまさに波乱万丈。踊りの対決はちょっと『ガラスの仮面』を彷彿とさせます(笑)。
いろんな困難に立ち向かっているけれど、何しろ汚いことを平気でやっちゃう性格なので、好き嫌いはだいぶありそう…(笑)。
巻き込まれてる周囲の人たちがだいぶ可哀そう…特に雲胡。

<13/11/9~11>


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