黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

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『小さいおうち』中島京子(文藝春秋)

2010-06-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
かつて働いていたことのある家の、出版社勤めの娘の勧めで、家事読本を出したことのある老女・布宮タキ。
生涯独身だった彼女は、今では甥一家の家の近くで一人暮らし。甥の次男・健史が時折、様子を見にやってくる。
そんな彼女が書き残しておきたいと願ったのは、遠い日の記憶。
山形で尋常小学校を卒業して、口減らしの為女中奉公することとなり、東京に出たのは昭和五年の春。
最初にお世話になったのは、小説家の小中先生のところだった。その翌年に、知り合いの娘さんが、小さな子供がいて手がかかるというので、別の家・浅野家に移ることに。そこで出会った美しい時子奥様は二十二で、タキの八つ上。その後旦那様が事故死。恭一ぼっちゃんを連れて実家に戻った奥様は、昭和七年の暮れに、玩具会社で働く平井家に嫁ぎ、タキも引き続き、彼らのお世話をすることに。
時代は戦争へと進む中、赤い三角屋根の洋館で、友人のような、姉妹のような奥様とかわいいぼっちゃんと共に、穏やかに暮らす日々。
そんな中、旦那様の会社で働く青年・板倉さんが家に顔を出すようになり……

誇りを持って女中として長年働いていたタキが、平井家での十五年の思い出を綴る手記。最終章では、彼女亡き後、それを読んだ健史がその足跡を辿り、手記に登場する人々の後日譚を、そして彼女の秘めた思いを知る、というお話。
某所で酷評されてたのでだいぶ心配しましたが、わたし的には結構好み♪
小中先生が作中で語った、良い女中さんの挿話が其処彼処に効いてますね~。
バージニア・リー・バートンの絵本『ちいさいおうち』との絡ませ具合も良い感じでした。

<10/6/28,29>
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