黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『海』小川洋子(新潮社)

2006-11-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
恋人・泉さんとの初めての遠出で、彼女の実家を訪れた僕。彼女の話に登場していた“小さな弟”は、僕より頭一つ背が高く、体重は1.5倍くらいはありそうだった。そんな彼の部屋で一晩過ごすことになった僕は……『海』、
バイトで貯めたお金でようやく実現した二十歳の記念旅行で、ウィーンにやってきた私。同室になったのは、60代半ばの未亡人・琴子さん。彼女の旅の目的は、養老院にいるという昔の恋人・ヨハンに会うことだという。ところがそれから毎日養老院通いをするはめになり……『風薫るウィーンの旅六日間』、
医学部の大学院生の為に、原稿をタイプする事務所・バタフライ和文タイプ事務所。そんな事務所で一番新米の私は5台のタイプライターの中のNo.5で原稿を和文タイプする日々。そんなある日、使用していた活字が欠け、活字管理人の存在を知る……『バタフライ和文タイプ事務所』、
岡山からマリンライナーに乗った私。向かいに座った老婦人の編み物をしている姿を見、ふと編み物上手だった祖母のことが思い出された……『銀色のかぎ針』、
40年間いろいろなバスを運転してきた男。そして今は幼稚園バスを運転していた……『缶入りドロップ』、
70の未亡人と孫娘が二人で暮らす一軒家の二階に下宿することになった男。孫娘は6歳で、母親が亡くなった一年前から全く口をきかず、小学校にも通っていないという……『ひよこトラック』、
町に二人しかいない公認観光ガイドを務めるママと二人暮らしの僕。そんなママが旗をなくして以来、僕たちの周りでは不運が続く。町全体が停電になる日曜日、一人で留守番をさせられないと、ツアーのお客として参加させられることになった僕は……『ガイド』の7編収録。

『バタフライ~』がお気に入り♪
ストイックな状況の中に漂う艶めかしさが何ともいえません(笑)。

<06/11/29>


最新の画像もっと見る

コメントを投稿