黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『べっぴんぢごく』岩井志麻子(新潮社)

2009-03-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
明治の代。岡山の寒村に流れてきた物乞いの母娘。やがて母は惨殺され、残された娘・シヲは村一番の分限者・竹井家に下女として引き取られ、世話をしていた気狂いの娘・とみ子亡きあと養女となる。
その後、その美貌が明らかとなったシヲは、持ち込まれた数々の縁談の中から、あえて不器量な男を選び、結婚。
そんな2人の間に生まれたのは、才媛だが、牛蛙と綽名されるほど醜い娘・ふみ枝だった。
その後、幼くして淫蕩で妻殺しの音楽教師と関係を持ったふみ枝の美しい娘・小夜子、人とは呼べぬ不具の身体に生まれついた小夜子の娘・冬子、その冬子の娘・未央子、未央子の娘・亜矢……美女と醜女を一代交替で繰り返しながら、続いてゆく女たちの系譜の陰には、乞食隠れと男の死霊がつねに付きまとっていた……

シヲの生涯を軸に、明治から平成に至る女系家族の約100年を描いた物語。
文庫版を再読。装丁は、ハードカバー版の方が好きなかぁ(甲斐庄楠音の)。

<09/3/16>


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