黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『朝のこどもの玩具箱』あさのあつこ(文藝春秋)

2009-06-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
17歳下の若い後妻・麻衣子を迎えた父が、突然心筋梗塞で他界してしまった。高校生の大野原安奈は、彼女と共に新しい年を迎えることに……『謹賀新年』、
12歳の少年・フユンの、“ラナイの館”で働いていた父・トートが、奇妙な病気で亡くなった。その死を伝染病ではないかと疑われたことから、一家は村八分の扱いを受ける。そんな中、唯一、彼らに優しかったのは医師・フンだった。やがてトートと同じ工場で働いていた人々が同様の症状で斃れたことから、フンはその資料を以って摘発しようとするが……『ぼくの神さま』、
“がんじっこ”(=意固地な人)と人々から煙たがられている、シゲばあさんこと岩田滋乃の元に、周囲の人からのごり押しを断り切れずに訪問することになった役場の女性職員・金池。しかし話を聞いているうちに彼女の考え方に共感、さらに彼女がその性格になるに至った過去を聞くことに……『がんじっこ』、
狐の諏珠には60狐の子供たちがいたが、現在ではその半数程しか残っていない。人間たちを掌握すべく、息子は“プロジェクト0”なる計画を遂行、人間社会に狐たちを潜りこませていた。
そんな中、孫の胸白から人間の娘に恋をしたと聞かされた諏珠。人間に良い感情を持っていない彼女だったが、その娘の名前が、夕花だと知り、会ってみることに……『孫の恋愛』、
小学6年生の少年・埜崎晴日はいじめられっこ。ある朝起きると、そんな彼にしっぽは生えていた。突然現れたヌドゥという猿の仕業。どうやら他の人には見えないらしいそのしっぽで触れると、相手が彼に服従するらしい。調子に乗って、しっぽを使い続けた彼は……『しっぽ』、
ドーム<αM199-203>…通称<モリ>で暮らしていた、ニレとカヤ。双子のように育った彼らは、いつか地球に行くことを夢見ていた。
ある時、突然原因不明の疾病が流行り、人々は窮地に。ニレたちは、曾祖父母たちが使った旧式ロケットで地球へ向かう。地球に森を育てると誓って……『この大樹の傍らで』の6編収録。

いろんなテイストの短編集。
全体的に、むしろこれからの展開が物語になりそうな<はじまり>の雰囲気が漂っているかも。

<09/6/30>


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