大坂天満の寒天問屋、井川屋の主・和助は、たまたま侍同士の仇討ちに行き逢う。
討たれた侍には子供がおり、虫の息の父にとどめをささんとする侍の前に立ちふさがって、庇っていた。そんな様子を見かねた和助は、その仇討ちを銀二貫で買う、と申し出た……しかしその金は、大火により焼失した…大坂の人々の心の拠り所である…天満宮を再建する為の金で、主筋である店から無理をいって工面してもらったものだった。
かくしてその侍の子・鶴之輔は命を救われ、厳しい寒天作りの修行を経て、名を松吉と改め、井川屋で丁稚として奉公することに。しかし和助が、寄進の為の金を松吉に使ってしまったことを快く思っていない、信仰心の厚い番頭・善次郎は、ことあるごとに彼に厳しくあたる。そんな中で、同じく丁稚の梅吉らとともに、商人としての心得を躾けられていく松吉。
それから数年、ある事件がきっかけで井川屋の人々と知り合った料理人・嘉平が、新たな料理屋・真帆家を出した。そして嘉平の娘・真帆と親しくなる松吉。
ところが大坂を再び大火が襲い、真帆家は焼失。店の人々の生存は絶望的だったが、その数年後、松吉はひょんなことから出会った、顔半面に火傷を負った娘が、真帆であると確信する。ところが彼女は名をてつと変え、彼女を火事場で助けてくれた女を母とし、暮らしていた。
その後、真帆の名との決別を井川屋に告げにきた彼女と、嘉平が亡くなる前日に語っていた腰の強い寒天作りを約束した松吉は……
助けられた侍の子が寒天商人として修行し、幾多の困難を乗り越えながら、銀二貫(三十三両に相当。現在では200万弱くらい?)の恩に報いるお話。
ラストも素敵で、とても良いお話でした♪
<10/1/28>
討たれた侍には子供がおり、虫の息の父にとどめをささんとする侍の前に立ちふさがって、庇っていた。そんな様子を見かねた和助は、その仇討ちを銀二貫で買う、と申し出た……しかしその金は、大火により焼失した…大坂の人々の心の拠り所である…天満宮を再建する為の金で、主筋である店から無理をいって工面してもらったものだった。
かくしてその侍の子・鶴之輔は命を救われ、厳しい寒天作りの修行を経て、名を松吉と改め、井川屋で丁稚として奉公することに。しかし和助が、寄進の為の金を松吉に使ってしまったことを快く思っていない、信仰心の厚い番頭・善次郎は、ことあるごとに彼に厳しくあたる。そんな中で、同じく丁稚の梅吉らとともに、商人としての心得を躾けられていく松吉。
それから数年、ある事件がきっかけで井川屋の人々と知り合った料理人・嘉平が、新たな料理屋・真帆家を出した。そして嘉平の娘・真帆と親しくなる松吉。
ところが大坂を再び大火が襲い、真帆家は焼失。店の人々の生存は絶望的だったが、その数年後、松吉はひょんなことから出会った、顔半面に火傷を負った娘が、真帆であると確信する。ところが彼女は名をてつと変え、彼女を火事場で助けてくれた女を母とし、暮らしていた。
その後、真帆の名との決別を井川屋に告げにきた彼女と、嘉平が亡くなる前日に語っていた腰の強い寒天作りを約束した松吉は……
助けられた侍の子が寒天商人として修行し、幾多の困難を乗り越えながら、銀二貫(三十三両に相当。現在では200万弱くらい?)の恩に報いるお話。
ラストも素敵で、とても良いお話でした♪
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