黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『天帝のはしたなき果実』古野まほろ(講談社)

2008-06-15 | 読了本(小説、エッセイ等)
90年代初頭の日本帝国。名門である勁草館高校の吹奏楽部は、この夏に行われるアンサンブルコンクールで、ずっと演奏されることがなかったという、幻の金管八重奏曲『天帝のはしたなき果実』を演奏することになり、1stホルンを担当する・古野まほろ達もその練習に励む日々。
そんな中、副部長である子爵令嬢・修野まりから、数列の暗号について相談を受けたまほろ。それを密かに親友である生徒会長・奥平靖昌にも相談していたが、それを解読できたと仄めかしていた彼が、首なし死体で発見された。そしてそのそばには、謎の声明文が。
調査を開始するまほろたちを翻弄するかのように、さらに殺人が起き……

フランス語、ドイツ語、ロシア語等々ルビ多用で『虚無への供物』や『黒死館殺人事件』などを彷彿とさせる、衒学的な青春ミステリ。舞台は、現代日本と同じではではなく、ちょっとパラレル。
ポルノ小説めいた印象のタイトルがちょっと微妙で、さらに厚いので(800ページ超)、ちょっと遠ざけていたのですが、ようやく手に取ってみました。いろんな意味で読みにくい小説でしたが、思ったよりは良いかな……と思ったところで、ラストが、ねぇ…。
あと個人的に、まほろ(作中)がコアラ似だというのが最初にいやに強調され過ぎていた所為で、読んでいる時のビジュアルイメージが、ドアラになってしまったのが、何とも…(笑)。

<08/6/14,15>


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