黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『星のひと』水森サトリ(集英社)

2008-06-03 | 読了本(小説、エッセイ等)
月に自分の居場所があると信じている中学生・伊刈はるき。ここ数日、情緒不安定なはるきは、同級生・槙野草太に恋する友人・亜子から、近づかないでといわれ、逆に彼の存在が気になってしまうのだった。そんな中、槙野家に隕石が落ちて、一躍時の人となってしまった草太に嫉妬したはるきは、UFOを呼ぶと宣言してしまい……『ルナ』、
在学中に付き合っていた恋人・幸恵との間に、思いがけず子供ができてしまったことから、進学をあきらめ結婚、雑貨屋に就職した槙野草一郎。それから15年。社長が代わり、採算面で厳しくなった為に、人のよい彼は休む間もなく仕事に追われることになり、次第に家庭を疎かに。そんな中、家に隕石が落下。おまけに昔隣に住んでいた少年・橘耕平が、ニューハーフのビビアンになって現れて……『夏空オリオン』、
ニューハーフ・パブ“チャーミーゴリラ”で働くビビアンは、付き合っていた恋人・猪木から突然の別れを告げられ、呆然。そんな翌朝、観ていたテレビで槙野家に隕石が落ちたことを知り、そこで久しぶりに初恋の人・草一郎の姿を見る。運命を感じたビビアンは、槙野家に乗り込むが、それがきっかけとなって騒動に。そこで草一郎は、ついに幸恵に言ってはいけない一言をいってしまい……『流れ星はぐれ星』、
家庭の事情から不良だと思われている中学生・高宮明浩。実は隕石に興味があり、優等生で人気者の同級生・草太に譲って欲しいと切り出したいが、なかなかきっかけがつかめずにいた。そんな中、明浩に売られた喧嘩に草太が巻き込まれて……『惑星軌道』の4編収録の連作短編集。

(タイトルは)デビュー作の『月』に続いて『星』ですが、続き物ではなく、槙野家、というか草太くんを中心にしたお話。
『ルナ』のはるきは、思春期特有のツンツンっぷりが痛々しくもあり、可愛らしくもあり…(笑)。
それぞれのキャラクタたちが活きていて、素敵な1冊でした。
……それにしても沢田さんの存在が謎(笑)。

<08/6/3>


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