Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

次世代Atom搭載ネットブック、1月にもリリース

2009-12-20 23:59:59 | Technology

 当初、「小さくて安価なPC」として売り出されていたネットブックですが、最近は少しずつ、その役割も変わってきています。と言いますのも、CULVノートPCという「薄くてそこそこ安価でそれなりの性能を持っているPC」がネットブックの価格帯の少々上に位置するようになり、そのラインナップが拡大するにつれ、「ネットブックに多くを求める必要は無いんじゃないか?PCとして使うなら、CULVノートがあるし」という風潮が出てきたため。現在では、「ネット特化のPC”ライク”マシン」という、より抽象的な概念で使われるようになりました。

 何故PCライクかと言いますと、ネットに特化傾向が高まるにつれ、OSがWindowsだけではなく、Linux、Androidなどが使われるようになりました。また、CPUもAtomやGeorgeのようなx86系だけでなくARM系を採用した機種もネットブックと呼ばれる様になってきたからです。

 ARM系が最近注目されているのは、クアルコムのSnapDragonやNVIDIAのTegraと言ったARMプラットフォームが、低消費電力である上にHD動画再生支援機能を備えるなど、比較的大きな画面でリッチコンテンツを扱いたい場合に有利な特徴を持っているためです。
 これらの新興勢力に対抗するため、Intelが開発を進めてきたのが第2世代のAtomである「Pine View」。そのプラットフォームを採用したネットブックが、2010年の1月・・・あと1ヶ月ほどでリリースされるとか。

Asus Eee PC 1005PE、次世代Atom N450採用で12.5時間駆動 engadget

 年末商戦では回線抱き合わせのネットブックが華やかに売り出されていますが、メーカー各社は来年1月あたまにも次世代 Atom 採用マシンを一斉にリリースする予定です。第2世代の「Pine View」 Atomは従来チップセット側に含まれていたGPUコアとメモリコントローラを統合したCPU。プラットフォーム(「Pine Trail」)はCPU +ノースブリッジ + サウスブリッジの伝統的な3チップ構成からCPU + ICHの2チップになり、CPUに統合された部分がより微細なプロセスになったため消費電力は低く、実装面積は小さくなります。グラフィックが従来の Atomネットブックで標準的な GMA 950から、より新しいGMA 3150へと微妙に進化しているのもポイント。

 ご存じの通り、NVIDIAのIONプラットフォームを除き、Intel純正のAtomプラットフォームのグラフィックス性能は決して高くないです。それを補うために、グラフィックス性能を向上させてはいるのですが・・・GMA 3150はまだ分かりませんが、全バージョンのGMA 3100の性能は、さすがに数年前のものだけあってHD動画の再生は苦しい状況です。むしろ、Pine Viewの改善点として大きいのは、より低消費電力になったことと、CPUとGPUの統合によって実装面積が小さくなったことでしょう。

 インテルにしてみれば、利益の薄いAtom系よりもCULV系を使って欲しいというのは、ネットブックが流行りだしてから一貫して読み取れる傾向です。今回も、あえて性能の向上を押さえ、CULV系との差別化を図ったとも考えられます。SnapDragon、Tegra両陣営に対しては、x86系であることで十分メリットが示されるという意図でしょうか。

 インテルのネットブックに対する姿勢が垣間見えるようなPine Viewネットブック。SnapDragon及びTegraプラットフォームを採用したネットブックが登場したときに、市場がどのようになっていくか・・・個人的にはAtomネットブックは縮小していくのではないかなあ、と思っています。


やっぱり雪は恐ろしい

2009-12-19 20:19:41 | Thinkings

 毎年成長が無い、と言う話なのですが、スタッドレスタイヤの交換時期のタイミングを今年も読み誤りました。
 予約を入れたのが二日前で、交換が19日、つまり本日の午後から。折しも18日午後には吹雪が吹き荒れ、白くなっていく駐車場の車をなすすべもなく眺めている中、無情にも大雪警報発令・・・案の定、夜中にはしっかりさっくり、分厚く積雪となってしまいました。
 当然、ノーマルタイヤでは午前中外出できるはずもなく、予定はキャンセル。午後から晴れ間が覗き、みるみるうちに解けていく雪を見て、恨めしい気持ちになったものです。・・・やっぱり、本腰入れて掃除とか珍しい事やってたからダメだったんですかねえ。

 さて、わたくし事からマクロな視点に移りますと、日本の都市部というのはつくづく降雪に弱いものです。例えば東京、名古屋などは、15センチくらいの積雪でも公共交通機関、一般道共に大きな影響が出ますし、比較的雪に強い郊外でも高速道路は全面通行止めになったりします。毎年、初積雪が観測されると、交通機関の乱れを報じるニュースが風物詩のようになっていましたが・・・今回の雪では、対策がしっかりしているはずの雪国でも混乱があったようです。

積雪:新潟で45センチ 陸、空の交通混乱 12月では25年ぶり /新潟 毎日jp

 冬型の気圧配置が続き、18日の県内は前日以上の強い雪に見舞われた。新潟市では積雪45センチを記録し、12月としては25年ぶりの大雪となった。新潟空港は全便が欠航し、JRや高速道も運休や通行止めが相次いだ。市民生活への影響も懸念されるため、県と県警は情報連絡室を設置し、情報収集にあたった。

 なんでも、例年よりも積雪が大幅に早く訪れたため、色々と準備が間に合わなかったようです。確かに、ここ最近は降雪が遅く、ホワイトクリスマスも滅多に見られなかったものですから、「年内は大丈夫」と勝手に思っていたものでした。今回はそれが思い切り外れて、不意をつかれた形になったということですね。

 どうせ、はきつぶすよりも経年劣化でダメになる事が多いスタッドレスタイヤですから、多少燃費が悪くなることにはこの際目をつぶり、早めに対策をしておいた方が良さそうですね。・・・来年は。

 それにしても。子供の頃は、雪が降るとわくわくしていたものですが、大人になった今、雪が積もるととたんにうんざりするんですよね・・・今年は後何回くらい積もるのでしょうね。


頑張らなくていい省電力デバイス

2009-12-18 20:26:35 | Thinkings

 世の中エコ真っ盛り。確かに地球環境は待ったなしの状況ですが、COP15では各国首脳が国益を守るためにつばぜり合いを続けている真っ最中。国レベルなんていう大きなスケールの前では霞んでしまうような、ほんの小さな個人レベルのエコ活動でも意外と大変なのですから、さもありなん。そう、「今の便利」を変えることはとっても大変なんです。

 人間は一度習慣が身についてしまうと、それを修正するには時間か努力、あるいはその両方が必要になります。こまめに電気を消すことは誰にでも出来ますが、それを「徹底する」ことと、ただ「出来る」ことには大きな隔たりがあります。
 じゃあ、人間に徹底させることが難しいなら、機械にやらせれば良いじゃない?と言う事で、アイ・オー・データがこんなセンサーを開発しました。

アイ・オー・データ、Windows 7の新APIに対応した人感センサー「WinSensor」 Enterprise Watch

 WinSensorは、Windows 7で搭載された、温度・湿度・加速度・ジャイロなど多様なセンターに対応するSensorAPIを利用した人感センサー。今回提供されるSENSOR- HM/ECOは、PC利用者の在席・離席を感知し、自動的にディスプレイやPC本体の省電力制御を行うUSB対応の製品。

 つまり、離席の際にスリープモードへ自動で移行する、ディスプレイの電源を切るなどして、勝手に省エネを行ってくれる製品です。また、ディスプレイが自動で読み取れなくなることで、情報漏洩にも効果があると考えられますが・・・これなら、人間が頑張らなくても、機械がその分頑張ってくれますから、人間への余分な負担は大幅に減ることになります。全社的に導入すれば、電力消費量の大幅な低下が見込めそうです。・・・5980円をペイするには、1年では足りないかもしれませんけど。

 金銭的な部分を置いて考えると、人間ではつい忘れがちになることを肩代わりしてくれる、というコンセプトはとてもわかりやすいです。テレビでも同じような機能を搭載したものがPRされていましたけれど、今後はそのような「勝手に省エネ」してくれる機能がセールスポイントになるかもしれませんね。


所変わっても悩みは同じ Androidマーケットも無料アプリが大半に

2009-12-17 23:59:59 | Thinkings

 スマートフォンのマーケット自体はなかなか拡大が見られませんが、その中での覇権争いには拍車がかかっています。具体的にはiPhone VS Androidという形ですが、スマートフォンらしく、対応アプリ数が優位性を示す話題に上ることもしばしばです。

 今現在、iPhoneは約10万本、Androidは約2万本のアプリを抱えているようですが、共通しているのは無料アプリの比率が比較的高いことです。

「Android Marketが登録アプリ 2万本を達成、60%以上が無料」(追記:Googleは否定) engadget

面白いのは、Android Marketでは登録されたアプリの62.2%が無料であること。App Storeでは77%が有料アプリですので、その差は歴然です。Androidがオープンソースである影響か、Googleファンとアップルファンのカルチャーの違いか、iPhoneアプリにビジネスの匂いを感じた人が多かったのか。安売りはするなと言っていたWindows Marketplace for Mobileがどうなっていくのかも気になります。

 双方とも半分以上が無料アプリ。しかも、購入に至るゲートウェイを狭め、開発環境を限定している状態でもなお、この数字です。・・・いや、逆に入手先が限られるから、無料アプリが目立つのでしょうかね?AppStoreでは、無料アプリと有料アプリを分けてランキングするなどの対策を取っていましたが・・・

 何故こんな話をするかというと、アプリ開発におけるビジネスモデルを成立させるのが難しい状況は変わらないと言う事。今は玉石混合ですけれど、今後、良質な無料アプリが増えてくるほどに、有料アプリは立ちゆかなくなるか、大幅な価格の切り下げを迫られる・・・というのは、すでにiPhoneで実証済みですが、それがAndroidでも繰り返される公算が高まってきました。

 それにしても、セカイカメラを初めとして、無料アプリでの収益モデルってどうなっているんでしょ?アプリ内広告とか、追加課金モデルとか、そういう仕組みを追加していくと言うことなんでしょうかね?
 なんにせよ、お金が回らないことにはプラットフォームを維持することは出来ません。如何にしてユーザーにお金を落としてもらうかは、スマートフォンにとって今後も大きな課題であり続けそうですね。


三洋電機がデジカメに再参入することの意味

2009-12-16 22:14:09 | Thinkings

 今や、ほとんどの携帯電話にはカメラが付いていて、日常的なメモ用途やスナップ写真程度の使い方だとそれだけで事足りる場合も多いです。また、携帯電話は「常に持ち歩いている」という圧倒的なメリットがあり、それだけに使用頻度も上がりがち。故に、携帯電話のカメラが高機能化するにつれ、コンパクトデジカメが衰退していくという見方もあったかと思います。

 しかしながら、コンパクトデジカメは死にませんでした。その製品ラインナップは携帯電話登場後も目立った縮小は無く、むしろ、携帯電話の普及によるメモリーカードの小型化や、携帯電話との差別化といった相乗効果をも利用しているように見えます。

 そのあたりは、撤退ではなく「舞い戻ってくる」企業がある事からも伺えます。例えば、三洋電機のように。

三洋電機、国内デジカメ市場へ再参入 ITmedia

 1997年にコンパクトデジカメ“マルチーズ”「DSC-V1」を投入、「デジカメ」の商標を持つ同社は10年以上に渡ってOEM供給を続けているものの、日本国内においてはムービーデジカメ“Xacti”シリーズを展開するのみとなっていた。しかし、「国内需要が飽和状態を迎える中、ローエンドとハイエンドの2極化が拡大する」(同社)との判断から、低価格対象品の投入に踏み切った。

 年内にもパナソニックの子会社化が決定する三洋電機ですが、ここに来て新製品の発表となりました。今回発表されたのは、DSC-X1250という実売12000円程度の低価格モデル。同社の展開するコンパクトデジカメブランド「Xacti」をミドル~ハイエンドと位置づけ、それに対するローエンド製品としてのスタンダードデジカメです。

 元記事でも触れられていますが、製品が一般に行き渡ると、より高付加価値の製品を求めるプレミアム路線と、枯れたスタンダードな技術でシンプル且つ低価格なものを求めるリーズナブル路線に市場は二極化します。デジカメの場合もそうなのですが、ちょっと事情は複雑です。デジタル一眼をハイエンドと位置づけると、コンパクトデジカメがミドルレンジ、そして携帯電話がローエンド、とも考えられるからです。どれも写真がとれるのは一緒ですが、コンパクトデジカメの市場がある程度の大きさで残っている背景には”「写メ」(この場合、単に携帯電話で写真を撮ることを含む)ではなく「写真を撮りたい」という需要”があります。携帯電話に付いているサイズ重視の単焦点レンズと小さな撮像素子では、いくらローエンドといえどコンパクトデジカメの画質には敵いませんし、カメラを使うという”体験”も携帯電話に勝ります。
 携帯電話で写メを体験し、コンパクトデジカメに至る。正に、先に挙げた携帯電話との相乗効果です。

 今や、型落ちで10,000円を大きく割る価格で店頭に並ぶ事もあるコンパクトデジカメ。携帯電話の値段も高くなりましたので、少額の出費でより綺麗な写真が撮れるコンパクトデジカメのローエンド製品は、今後もある程度の市場規模を維持し続けるでしょう。・・・それにしても、この調子で世の中の家電製品のほとんどが二極化したらと考えると、何となくうすら寒いような気もしないでもないですね。


ひもを引いて発電するUSB充電器

2009-12-15 20:59:02 | Life

 もう、そこら中でエコ、エコ、エコですよ。本当にエコなのかどうか分からないものも結構ありますけどね。

 別にエコが嫌いなわけではないですし、メリットも感じないわけではないんですよ?今日も電子機器を買ってみたら、梱包がずいぶんとシンプルでした。具体的には、中の詰め物が大幅に削減されている印象です。外箱も小さくなりましたし、捨てるのにも保管するにも、そもそも梱包を解くのだってずいぶん楽ですよね。

 そして、もう一つ。エコの潮流に乗って太陽電池とか手回し発電機とか、つまり、コンセントを使わずに電力を何とかするほうほうがずいぶんと身近になってきたことです。
 太陽電池は家庭用の補助電力として、ここ最近はかなり普及の兆しが見えてきました。また、あのエネループには太陽電池式の充電器なんていうキワモノ(フル充電に6日かかり、エネループを”数本”充電可能)もありますし、携帯電話に太陽電池を内蔵したモデルも数モデル登場しています。

 しかしながら、太陽電池のように環境に左右され、さらに受け身かつ時間のかかる方法なんてイヤだ!という方にはこんな製品が。

動画:人力モバイルUSB充電器 YoGen engadget

Easy Energy社の YoGen はひもを引く力で発電するモバイル充電器。カード型というにはやや厚い 55 x 90 x 23mmほどの本体にミニUSBポートを備え、USB給電・充電に対応した携帯電話やゲーム機 etcを体力の続くかぎり動かせます。

 ミニUSBポートというのが気になるものの、小型軽量で且つ、汎用性の高いUSB給電というのはかなりポイントが高いのではないでしょうか。メーカーの言うことを信じるなら、発電能力は一般的なACアダプタと大差ない、と言う事ですし。
 実際、太陽電池のように天候や環境に左右されず、使いたいときにすぐ給電が始められるというのはかなり便利だと思いますよ。遠出の時に、不意に携帯電話のバッテリーが少なくなっていることに気付くなんてのはよくあることですから、カバンや車に置いておくと重宝しそうですよね。

 使い方としては、何度もひもを引くという事になりますが、ハンドル回すのに比べて小型軽量を実現しているようです。どっちが効率的・・・と言うか、”楽か”は使ったことが無いのでよく分かりません。どっちにしろ緊急用なので、あんまり長い間使い続けるのはどうかと思いますけど。

 あとは、40ドルというお値段をどうとるか。個人的には・・・あんまり電源には困ってないのでこっちかなあ・・・


Android搭載のGoogle phone、登場へ

2009-12-14 21:13:46 | Thinkings

 iPhoneを使っていてつくづく感じることは、使用感がすでに携帯電話では無いと言う事。ホーム画面に並んだアイコンのほとんどは、携帯”電話”の機能や設定とは全く関係ないソフトウェアで、通話とメールが必ずしも利用の中心である必要が無いと主張していることがひしひしと伝わってきます。
 もちろん、こうなることによる弊害も様々あるわけですが、携帯電話ではなくて、PC寄りのモバイル端末であるであると考えれば、理解できないことはありません。

 これはスマートフォン全般で見られる傾向なのですが、iPhoneはそれがさらに顕著です。そして、Android携帯も、iPhoneと同じようなコンセプトを踏襲しています。

 それ故に、今度発表されたGoogle Phoneは、iPhoneと熾烈な争いを繰り広げるのだろうと予想されています。

Googleが独自のAndroid携帯端末,来年にも直販開始へ---米メディア報道 ITpro

 米Googleは米国時間2009年12月12日,Android搭載の携帯電話端末を開発中であることをモバイル関連の公式ブログへの投稿で明らかにした。現在,世界のGoogle従業員が同端末を試用している段階だという。

 これまでのAndroid端末は、HTCなどのサードパーティが、Androidの利用を前提としたハードウェアを用意するという、言わばマイクロソフト的な展開を進めて来ました。しかしながら、今度はGoogle自らがUI等すべての設計を行い、特注のハードウェアで直販するという、正にiPhone的な販売方法に参入するというのです。

 もちろん、Androidはオープンプラットフォームですから、他社の参入が無くなると言うことは無いでしょうが、Googleがついにハードウェアにも進出したというのは、これまで噂ではささやかれていたものの、大きなニュースです。先ほどiPhone的なと形容しましたが、コンセプトに加え、販売方法も真っ向から対立させることで、スマートフォン市場には大きな混乱が訪れるような気がします。

 ・・・ところで、私は先日、iPhoneのトラブルに遭遇し、約半日にわたって通信手段及びスケジュール確認手段その他諸々を奪われました。そこを踏まえての話ですけれど・・・携帯電話に何でもかんでも付けるのは、もしかしたら良くないかもしれない。一番良いのは、携帯電話とは別に、iPhoneなりAndroid端末なりを持つことだと思ったんです。汎用ハードウェア、ソフトウェアのトラブルで、一番大切な他人とのつながりを失うことは、色々と面倒で、且つ怖いことです。
 ですから、各キャリアは二台目の端末を持つ場合の料金プランを何とか考えてもらえないだろうか、と。iPhoneやAndroid端末に、通話や(携帯)メールアドレスは要らないから、データプランだけで格安に使わせてもらえないだろうか、と。
 それが、どれだけ帯域に負荷を掛けるかなんてことはすでに分かっている事なので、過度な期待はしませんけれどね。


WiGig 1.0承認 無線通信がさらに高速に

2009-12-13 23:59:59 | Technology

 かつて、HDDが1TBに迫ろうとしていたときなど、個人用途で使われる通信規格やストレージの容量規格が刷新され、これまでとは文字通り桁が違うデータ量を扱えるように拡張されたとき。決まって思うことと言えば、「個人でいったいどうやって使うんだ」と言うこと。今の規格だってほとんどの場合、もてあましているというのに・・・

 しかしながら、地上デジタル放送やYouTube HDと言った高画質、高容量のストリーミングを扱う上で、それらの規格は十二分に利用されているのですよね。例えば、先に挙げたHDDなんて、おまかせ録画なんぞを使おうものなら数百GBなんてあっという間に消費されてしまいますからね。・・・8GBの壁を覚えている方にとっては、感慨深いものがあるのではないでしょうか?

 今回発表された規格についても従来規格を大幅に高速化したもの。しかしその使い道は、最初からほぼ決め打ちで想定されているようです。

次世代高速無線規格「WiGig 1.0」の仕様完成 ITmedia

 米Intel、米Microsoft、NECなどが参加する高速ワイヤレス技術の統一規格策定団体Wireless Gigabit(WiGig) Allianceは12月10日、規格の策定が完了したと発表した。メンバー企業によるレビューを経て、2010年第1四半期(1~3月期)には公開される見込みだ。

 WiGigは、60GHz帯を使ってHD(高精細)コンテンツなどの大容量ファイルを家電、携帯機器、PCなどに高速で無線転送するための仕様。現行の無線LANより10倍以上高速で、伝送距離は約10メートル程度という。

 現在もっとも高速な無線LAN規格は「IEEE 802.11n」で最大伝送速度600Mbps、実効速度100Mbpsです。WiGigはギガビットという名前の通り、実効速度で1Gbps超を実現する為の規格ですが、その通信速度の使い道はHDコンテンツの伝送のため・・・家電間だけでなく、PCやゲーム機を含めても、リアルタイムでそれほど大容量のデータを扱うのはHDコンテンツくらいしか今のところ存在していませんし、1080p 60Hz(プログレッシブフルハイビジョン60フレーム)を扱うためには現行の規格では弱いという、ある意味必要から生まれた規格と言うことになりそうです。

 ただ、家電間ネットワークは、今のところAV家電の間で限定的に構築されているに過ぎませんし、機器間で標準的に使われているDLNAも、標準とは言え制限が多く、決して使いやすいとは言えない規格です。また、仕様が確定されても、対応機器が普及するまでには時間がかかるでしょうから(まだIEEE 802.11nですらリプレースが全然終わっていない)、快適に使えるようになるのはずいぶん先の話でしょう。
 今のところは、「如何にLANケーブルの配線をエレガントにするか」に頭を悩ませたほうが良いかもしれませんね。


コピペ論文をあぶり出せ!専用ソフトを販売

2009-12-12 23:59:59 | Thinkings

 大学時代に書いた、論文、レポート。あれは確かに面倒でした。特に興味のない分野だと、内容をふくらませるのがとにかく苦痛で・・・。私の頃は手描きのみ、なんて言う課題も結構ありましたが、今はPCでOKというのがほとんどなんでしょうか?数年前から、「論文をコピペで作って提出」というのが問題になるようになりました。消化するだけの課題なら・・・まあ理解を示すこともやぶさかではないですが・・・卒論や必須科目の場合は話は別。理解という観点からも自分の言葉で書くことは非常に重要です。

 しかしながら、PCで書くのが一般化している以上、テキストデータだけでコピペかどうかを判断するのは、人力ではなかなか難しいことです。ネット上に星の数ほどある文献をすべて把握するなんて事はできっこないですからね。
 かといって、コピペ論文を放置するのは、学生の未来のためにも良いことであるはずがありません。ですので、こういうソフトを待ち望んでいた先生は多いんじゃないでしょうか。

“コピペ論文”を判別 「コピペルナー」 ITmedia

 ソフトウェア開発のアンク(東京都新宿区)は12月11日、リポートや論文などのテキストを、Webサイトや文献からまるまる“コピペ”していないかを判定するソフト「コピペルナー」の予約受け付けを開始した。12月下旬に発売する。

 テキストを読み込んだ上で、Webサイトや文献データベースを検索。同じ文章や似た文章がないかを解析し、コピペと思われる文章の割合やコピー元の文献を表示するほか、コピペ部を色付きで表示。複数のテキストを読み込み、どれくらい似ているか示すこともできる。

 このソフトの開発・販売により、実際に使用しての検出はもちろん、「どうせばれてしまうなら、自分で考えよう」という抑止力としての役割を期待しているとか。確かに、コピペをチェックしていますと明言することで、あきらめる学生は多いでしょう。効果は間違いなくあると思います。

 もちろん、Web上の情報を参考にしたり、根拠にしたりするのは悪いことではないと思います。しかし、そのままコピペするにしても、あくまで論文の一部で利用し、出典元を明記する・・・自分のものと偽らないことや、必ず自分の文章を「メイン」にすることが求められるでしょう。
 やはり、元の情報をかみ砕いて、混合して、自分なりにまとめると言うことが、すなわち理解すると言うことだと思います。論文、と言うか関連した文章を書くには、当然理解が欠かせません。これをきっかけに、うわべだけのコピペ論文が、少しでもへってくれる事を期待します。

 ・・・もしかしたら、企業での企画書や仕様書にも使えるかもしれませんね。コピペによるリスクがモノによっては大きいだけに、そちらでも採用があるかもしれませんね。


CrunchPad、魔法にかけられる

2009-12-11 23:59:59 | PC

 CrunchPadのプロジェクトが、悲しいすれ違いから終了(現在係争中)してからわずか数日、TechCrunchとの共同開発者であるFusion Garageから、どこかで見たようなデバイスが発表されました。

Fusion Garageのタブレット「JooJoo」(元CrunchPad)ハンズオン(動画あり) GIZMODO

CrunchPadが「JooJoo」という名前になって、製造元Fusion Garageから500ドルにて金曜より先行予約受付け開始になります。

記者発表のライブブログで見た時は薄っぺらで使いものにならない印象でしたが、手にとって使ってみるとインターネット専用タブレットとして、かなり良く出来てることが分かります。

 engadgetでも取り上げられていますけど、内容的にGIZのほうが詳しいのでこちらを採用。JooJooというのは、なんでも「魔法」という意味らしいので、CrunchPadが”大人の事情”という魔法で「なかった事に」されてしまったようですね。

 元記事によれば、流石にTechCrunchの編集長が「自分で欲しいものを作った」というだけあって、非常によくできているという印象を受けます。既報と違うところは、3Gを内蔵しないところと、販売価格でしょうか。

 3Gの方は、12インチと筐体が大きいこともあり、用途としては家庭用を想定されていることからそこまで大きな問題ではないように思えますが、価格のほうは500ドル前後と、当初の想定よりも200~300ドルアップと言う、ちょっと悲しい事になっています。最近のネットブックと思いっきり競合・・・というよりも、ネットブックよりもやや高い金額でのスタートと言う事で、ネットブックよりも応用範囲の狭い「単機能デバイス」としてはやや高いかもしれない、というのが正直な感想です。

 それでも発売されないよりはずっといい。ということで、日本語環境が整ったら購入を検討するかもしれません。画面が大きく、動作もキビキビ。HD動画にも対応し、かつFlashにもフル対応と、今のところ、最も完成されたネット専用モバイルデバイスという雰囲気を醸し出していますので、否が応にも注目度は高いですね。

 最大の問題として、「TechCrunchとの係争問題」という割と致命的なヤマがありますが・・・まあ、半年位したらシレっと「それも無かったこと」になっているような気がしないでもないです。