2007年9月14日打ち上げられた「かぐや」こと「Selene」月探査衛星ですが、10月12日にVRAD衛星を分離。二つある孫衛星を軌道に投入できたことで、かぐや本体の観測軌道への移動にフェイズが移っています。
さて、そのかぐやですけれど、その前身の衛星からニュートンの水谷仁編集長がかかわっておられました。本日はその水谷編集長の講演を聴きに行ってきました。
かぐや/H-IIA13号機 打上げ特設サイト JAXA
実際にはかぐやの話だけではなく、月の誕生とか今までの調査の歴史などにも触れた、「最近の月事情」とも言うべき話でした。とりあえず、小学生メインにと主催者側は考えていたようですが、話の内容的にはニュートンの紙面レベルでして、小学校高学年以上で天文に興味がないと、難しかったんではないかなあと感じました。
時間的にも一時間半、質問入れると二時間と大学の講義くらいでしたので、小学生の子たちが終盤になると集中力が切れだして、あたりからざわざわと話し声が聞こえてきたのが大変残念だったですね。
話の内容は、かぐやについては、ほぼ報道発表通り。こぼれ話として、衛星開発においてのロッドのような「長く延ばす」部品や「展開させる」部品は、クリーンルームの関係上、なかなかテストしにくいと言う話が出ました。かぐやには15mのレーダーアンテナ2基と、12mの磁気センサー用セイルがあるわけですが、ちょっと心配な話ですね。
さて、あと印象的な話としては、月の起源についての話。
月の起源については諸説ありますけれど、今一番人気があるのが「ジャイアント・インパクト仮説」。これは、原始地球に火星サイズの天体が衝突、その衝撃で巻き上げられた破片が月を作ったという物。
この仮説、月の質量がやけに軽い点や、衛星としては主惑星に対して大きすぎる点などをうまく説明できる便利なものです。
水谷編集長は、この「都合がよすぎる点」がどうも気にくわないらしく、
「火星サイズの天体が必要なことと、ぶつかり方にも制限がかかるなど、あまりにできすぎている」
的なニュアンスのことを言われておりました。
ちなみに私は相変わらずジャイアント・インパクト仮説が一番正解に近いと考えていますけれど、現在においては、どんな仮説が正しいのかすら、材料が少なすぎて議論する余地が無いのだとか。それについても、「かぐや」やそれに続く月観測衛星で徐々に明らかになってくることでしょう。
実際に衛星開発にかかわった人から直接講義を受けられるなんて、片田舎のサラリーマンにはなかなか無い経験でした。今年の12月からかぐやの定常観測が始まりますが、その成果を目にすることが、ますます待ち遠しくなりましたね。
さて、そのかぐやですけれど、その前身の衛星からニュートンの水谷仁編集長がかかわっておられました。本日はその水谷編集長の講演を聴きに行ってきました。
かぐや/H-IIA13号機 打上げ特設サイト JAXA
実際にはかぐやの話だけではなく、月の誕生とか今までの調査の歴史などにも触れた、「最近の月事情」とも言うべき話でした。とりあえず、小学生メインにと主催者側は考えていたようですが、話の内容的にはニュートンの紙面レベルでして、小学校高学年以上で天文に興味がないと、難しかったんではないかなあと感じました。
時間的にも一時間半、質問入れると二時間と大学の講義くらいでしたので、小学生の子たちが終盤になると集中力が切れだして、あたりからざわざわと話し声が聞こえてきたのが大変残念だったですね。
話の内容は、かぐやについては、ほぼ報道発表通り。こぼれ話として、衛星開発においてのロッドのような「長く延ばす」部品や「展開させる」部品は、クリーンルームの関係上、なかなかテストしにくいと言う話が出ました。かぐやには15mのレーダーアンテナ2基と、12mの磁気センサー用セイルがあるわけですが、ちょっと心配な話ですね。
さて、あと印象的な話としては、月の起源についての話。
月の起源については諸説ありますけれど、今一番人気があるのが「ジャイアント・インパクト仮説」。これは、原始地球に火星サイズの天体が衝突、その衝撃で巻き上げられた破片が月を作ったという物。
この仮説、月の質量がやけに軽い点や、衛星としては主惑星に対して大きすぎる点などをうまく説明できる便利なものです。
水谷編集長は、この「都合がよすぎる点」がどうも気にくわないらしく、
「火星サイズの天体が必要なことと、ぶつかり方にも制限がかかるなど、あまりにできすぎている」
的なニュアンスのことを言われておりました。
ちなみに私は相変わらずジャイアント・インパクト仮説が一番正解に近いと考えていますけれど、現在においては、どんな仮説が正しいのかすら、材料が少なすぎて議論する余地が無いのだとか。それについても、「かぐや」やそれに続く月観測衛星で徐々に明らかになってくることでしょう。
実際に衛星開発にかかわった人から直接講義を受けられるなんて、片田舎のサラリーマンにはなかなか無い経験でした。今年の12月からかぐやの定常観測が始まりますが、その成果を目にすることが、ますます待ち遠しくなりましたね。