先日、ARM版のWindowsの開発が発表され、ネットニュースでもいくらか話題になっていました。現在、x86の世界ではWindowsがシェアの9割を握る状況に変わりはありません。しかし、スマートフォンなどのモバイルの世界では、AndroidにiOSなどのARM勢が、モバイルノートを押しのける形で普及してきています。ハードウェア的にも、バッテリーの持ちが数時間がやっとのx86勢に比べ、コンパクトで長時間使えるARMが、スマートフォントとの相性も相まって一大勢力を築いていると言えるでしょう。
その状況下において、今までx86に落ち着きすぎていたWindowsが、ARMにも食指を伸ばすのは実に自然だと言えます。これらの逆境に対し、IntelやAMDなどx86メーカーがどのような対抗策を打ち出していくのかが大きなポイントになりそうです。
しかしながら、今回の話のキモはそういう点ではなく、Windowsが今後どういう方向性に進むのか?という話です。というのも、ARM版のWindowsでは、現在のx86版Windowsのネイティブアプリはほとんど動かないだろうと言われているからです。
そこでポイントとなるのが.NET Frameworksです。マイクロソフトが打ち出していたコンセプトとしては、.NETの登場によって、ハードウェアの区別無くプログラミングが出来る様になること。現に、XBOX 360のXNA Game Studioはそのコンセプトによって、Windowsと同じ環境で開発が出来る様になっています。
要は、Javaと同じで、ハードウェアの上にヴァーチャルマシン(VM)をのっけて、VM用の開発をすると言う事。VMさえそのハードウェアに対応していたならば、動かすプログラムは一つで良いと言うわけです。マイクロソフトは、ARM版とx86版のWindowsを繋ぐため、これまで以上に.NETを推進してくることになるんじゃないでしょうか?
・・・と、このような事が以下の記事にも書いてありましたが、私もほぼ同意見です。
ARM版Windowsで始まるx86対ARMのCPU戦争 PC Watch
最終的に、マイクロソフトは、全てのOSの開発環境をVisual Studioにしたいんじゃないか?とも思うんですよね。iOSやAndroidのソフトを、C#+Visual Stubio+Windowsで開発する。当然、x86版とARM版Windowsのソフトは共通の物が使える・・・邪魔なのはネイティブアプリですか。
Linux版の.NET FrameworksであるMONOもある事ですし、一つの開発環境を使えれば、全ての開発が出来る世の中が来る化もしれない・・・そう考えるとすばらしいかも知れませんね。