源氏物語は若菜の巻からが面白いらしい。やっと半分を読み終え、いよいよこれからということ。
講演だの研究会だのの準備があり、さすがにいっぱいいっぱいで読む暇がなかったが、今週末の講演を乗り切ったら、少し余裕ができるのでいよいよ再開だ。
鶴岡八幡宮のぼんぼり祭りにて
2015年8月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1419ページ
ナイス数:68ナイス一夜漬け文章教室 (PHP新書)の感想
文章の書き方の本を何冊か読んでみたのだが、少々食傷気味となってきた。その理由は、いくつかの本が著者の独断に陥っているから。この本もそのタイプ。新聞記者であった頃の思い出と自慢。たしかにご本人の文章は上手なのだけど、内容は大学で集めただけのネタ(学生のエッセイ、小論文)の列挙に過ぎない。言いたい放題の威勢のいい文体なのだけど、ちょっと残念。
読了日:8月31日 著者:宮部修
エピジェネティクス——新しい生命像をえがく (岩波新書)の感想
講演会の司会をするので、復習というか予習を兼ねて読んだ。この領域の広汎な内容をわかりやすく説明しているが、分子生物学の基礎がわかっていないと、相当難しいのではないか。メンデル遺伝学が体に染み込んでいる身(おじさん)としては、エピジェネティクスの受精後の“リセット”という考え方がなかなか理解できなかった、というか、これだけではなく未だ理解不足のところが多い。ポストゲノム時代と言われてずいぶん経つが、生命現象のすべてはまだまだわからないことだらけ。もちろんその講演会、演者の先生の講義は素晴らしいものでした。
読了日:8月28日 著者:仲野徹
謹訳 源氏物語 五の感想
源氏も(もと)頭中将もいいおじさんとなってきた。葵の上、夕顔、六条御息所、紫の上、明石の君。様々な女君たちと織りなした若き日々が集束して来た。一、二巻あたりで感じていた軽薄感が徐々に変容して来ているのがわかる。源氏の女好きなど、今の世でもまあ、ちょっと、という程度。それより、ここまでの話の伏線が既にあの夜の話にあったとは驚く。壮大な平安王朝物語もここがまだ折り返しとは。だが、半分を読み終え、この先を読むのがもったいなくなってきた。この先は、ちょっと休んでから、もっと丁寧に”しみじみと”読み進めていきたい。
読了日:8月22日 著者:林望
謹訳 源氏物語 四の感想
地位も名声も得た源氏、栄華が増せば増すほど失うものもある。六条院をなし、多くの女君を住まわせるようになったものの思い通りにならないことばかり。梅壺中宮に玉鬘。当世風の言い方をすれば、かつては嫉妬で左遷された源氏、返り咲いてトップにたったはいいが、気がつけば年も地位もすでにいいおっさん。何をしてもハラスメントで、にっちもさっちもいかなくなっている。若気の至りで赦されていた女漁りももうできなくなるのか。源氏36歳、人生のプラトーをどう乗り切っていくのか、この先ますます楽しみになってきた。
読了日:8月15日 著者:林望
うまくいっている人の考え方 完全版 (ディスカヴァー携書)の感想
自分のことを一番よく知っているのは自分◇他人は自分のことをどれほど知っているだろうか◇他人と一緒になって自分を責めない◇完璧な人はいない。だから、自分が完璧でなくても自分を責める必要などない◇人間誰でも失敗をする。だから、自分だって失敗することはある◇仕事は努力する◇自分の決断に責任を持ち、人生を受け入れる◇自尊心を高め、人生を心豊かに生きる◇自分の考え方は修正できる。
読了日:8月11日 著者:ジェリー・ミンチントン
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