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前作『My First Love』から10年ぶりの新譜である。2005年の作品を最新作と言われ続けた浜田省吾ファンは悶々とした日々を送っていただろうが、私もその一人である。まあ、私がファンになったのは2008年あたりだったけど。
10年待たせただけあって収録曲は全17曲というボリューム。当初は2枚組の予定だったらしいが、そうしなかったのは正解だろう。
1曲目の「光の糸」は先行発表された曲だが、PVも含め2000年代以降の浜田省吾を象徴するかのようなロックナンバーでアルバムへの期待が高まる。
2曲目のタイトルトラックでもある「旅するソングライター」は恐らく今後のライブでも定番になるのではないかと予想させるようなナンバーだ。アンコールで演奏される姿が目に浮かぶ。若いころは自分探し、老いた今は自分忘れの旅と述べているが、若いでもはどちらかというと後者な気がするな。
「ハッピー・バースデイソング」と「恋する気分」は以前に発表された曲だが、そのときとはアレンジが異なっている。イマイチ耳にしっくりこないアレンジでがっかりだったが、ボーナスディスクに収録されている方は以前発表されたものに近いアレンジで気に入っている。
このアルバムの核ともいえる曲がラストの4曲である。組曲となっている「アジアの風 青空 祈り」は当初はアルバムから外す予定だったそうだが周りの勧めで収録することになったらしい。それまでは『青空の扉』のような作風で明るいポップなナンバーが続いていたのにこのラストはメッセージ性の強い思い曲である。いい曲、重要な曲ではあるけれでは正直言って浮いている。無理に入れないで13曲目の「永遠のワルツで」終わらせて次回作に回してもよかったのではとも思わないこともない。
秋から始まるツアーでは今作の曲は全て演奏するそうだが、かなり楽しみである。還暦過ぎてもまだまだ我々ファンを素敵な旅に誘ってくれるとは嬉しいものだ。でもまだ終着点にはたどり着きたくないな。
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