川端康成の傑作ということで読んだけど、あんまりよくわからなかったかな。つまらないということはないし、単純に自分の感性が乏しいからってこと。
あんまり詳しくないけど小津安二郎のような雰囲気がある。昭和の一般家庭を特に大きなドラマもなく粛々と描いている。しかしながら、父と息子とその妻の歪な関係は一筋縄ではいかないものがある。こういう日常のちょっとしたことを文学にできるというのがやっぱり偉大な作家なんだろうな。
もしもノーベル文学賞の評価基準に土着性というものがあるなら、この作品が評価されるのはわかる気はする。