ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『スケアリーストーリーズ 怖い本』

2020-02-29 21:29:46 | 洋画
まず言いたいのはストーリー展開が去年観た『ポラロイド』に非常に似ている。面倒だからどこがどう似ているというのは端折るが、それにしても似ている。ホラー映画だというのを差し引いてもだ。

そんんわけで『ポラロイド』が面白くなかったのだから、似ているこの作品が面白いということはない。映画としては凡作だ。
ただし、怪物の描写はデル・トロ節炸裂で素晴らしい。「かかし」もいいが、「青白い女」については絶賛できる。警報が鳴り赤く染まった廊下と不気味にほほ笑む青白い顔のコントラストが絶妙。それでいて走ってくるわけではなく一歩一歩ゆっくり近づいてくる恐怖は登場人物同様にこちらにも伝わってくる。一体こいつはどこから来てどこに帰るのか。取り込まれた人間はどうなるのか。

『ドライブ』

2020-02-29 21:28:09 | 洋画
序盤は『ザ・ドライバー』を髣髴とさせるクールなドライバーを描く映画かと思ったら、途中からカー要素がなくなって平凡な作品に仕上がった。

主人公は言葉少なく非常に淡々と物語は進んでいき、一見凄そうな映画かと錯覚もしてしまうが、冷静に観ると別に騒ぐようなこともない。なんというか監督が策に溺れて作ったような映画。ライアン・ゴズリンはかっこよかったのだけれど、かっこつけすぎたのが、失敗だったかな。

ストーリーにしてもバイオレンスにしても既視感がある。何か突き抜ける魅力が一つでもあればよかったが、惜しい映画であった。


『わらの犬』(1971)

2020-02-27 21:59:16 | 洋画
強烈なバイオレンスを期待していたのに、こんなものかとガッカリした。公開当時としては刺激的だったかもしれないが、ハッキリ言ってバイオレンス作品にあふれた現代からしたら物足りない。この作品に限らずペキンパー作品全般に言える。今作含め3本しか観ていないが、未だにペキンパーの凄さがわからない。

もっとキッレキレの作品を期待していたのドンパチが始まるのは後半。正直観ていてかったるくてしょうがなかった。
人間の描き方もバイオレンス描写も私には何も刺さらない映画であった。

『大脱走』

2020-02-23 22:32:42 | 洋画
午前10時の映画祭の存在は以前から知っているが、観に行くのはこれが初めて。観たい作品はいくつもあったが、いかんせん午前10時に映画館に行くのが辛い。

そんな私のものぐさな根性を吹き飛ばすほどの映画が今作。もちろん観たことある映画、というかDVDも持っていて大大大好きな映画。でも、このブログ開始してから観ていないから少なくとも7年近く観ていないんだよな。これはアカン。

ストーリーも何もかも知っているけど、やっぱり面白い。埼玉県民風に言うと「おもしろい、おもしろすぎる」。
マックイーンが一応主役となっているが、映画の登場人物全員が主役だ。映画の見どころというと真っ先に挙げられるのがマックイーンのバイクジャンプシーンだ。もちろんそのシーンも最高なのだが、脱走までの綿密な計画を立て方には一々感嘆させられる。
そして、その計画の成功のためにそれぞれに役割が与えられているところがこの映画の見所。群像劇とも違うが、マックイーンカッコいいの一言で終わらせない魅力的なキャラクターが揃っている。知性を感じさせるマッカラムのキャラもいい、閉所を怖がる人間臭さを感じさせるブロンソンもいい、計画を指揮するアッテンボローもいい、コバーンもジェームズ・ガーナーもプレゼンスも所長もみんないい。180分の長尺とはいえここまでしっかりそれぞれのキャラと役割を掘り下げているのは見事としか言いようがない。

そんでもって贔屓のマックイーンにコメントさせてもらうと、マックイーンが最初から最後までマックイーンであるのが最高にカッコいい。当初は一人で脱走するつもりであったが、仲間の死をきっかけに250名で脱出することを決意するが、その旨をアッテンボローに伝えるシーン、短いながらもたまらない。
でもって最後の捕まってからグラブを受け取って独房に入るシーンも一切の無駄がなくかっこいい。
もう何年もこの大傑作を観ていなかったのは後悔でしかないな。

先日『ジョジョ・ラビット』を観たせいか、ドイツ兵がドイツ語をしゃべっているのが地味に感動。英語だって(多分)ドイツ語風の英語だし、案外昔の映画の方がその辺りはきちんとしているイメージ。こういう当たり前のことをちゃんとできるかが、映画の雰囲気を大きく左右するんだよね。

映画館まではバイクで行ったが、帰り道大脱走マーチ口ずさみながらマックイーン気分で走ったのは言うまでもないこと。ジャンプはしなかったけど。

途中トイレ休憩が入るとの予告があったが、これには救われた。もう膀胱が180分持たなくなってしまった。

『プレーム兄貴、王になる』

2020-02-22 23:24:30 | 洋画
長尺でダンス盛りだくさんの痛快映画。いつもの大袈裟な演技に大味なストーリー、ぶっちゃけインド映画も飽きてきたな。

主演は『バジュランギおじさんと、小さな迷子』サルマーン・カーンだが、この映画もバシュランギも5年も前の映画なんだよね。インド映画ブームを受けて慌てて日本公開したのかな。

ダンスあり、笑いあり、アクションありで面白い映画であることには間違いないが、ジ・エンド映画の範疇からは良くも悪くも外れない。なんかディズニー映画観ている気分になってくる。誰かも書いていたけど。

削れるところを削って120分以内に収めてくれればよかったな。最近長い映画観るのをしんどくなってきた。