23日の日曜日は、友人に誘われて、実篤公園の引けり藻を見に行った。武者小路実篤が晩年を過ごした調布市の館と庭園が調布市に寄贈されて一般公開されていて、そこに光藻が生息していて、水面が覆われて黄金色になっているという新聞記事を見た友人が行ってみませんかと、お誘いを受けたのだった。
京王線のつつじが丘から別の友人と仙川まで歩いた時に、そういう公園の案内板が見えたように記憶していた。地図を見て、仙川から、東邦音楽大学の脇を通って、案内板に従って左折したら、入口に出た。有料かしら?と思ったが、記念館ではなく、庭園と居住していたお屋敷の見学だけなら無料とのこと。新聞記事を見た人が次々に訪ねてきているとのお話だった。
「ヒカリモ」という案内が次々に貼って会って、坂を下りトンネルをくぐると、池が見えて、そのわきを通って奥(と言っても京王線寄りの場所)に進むと、小さな洞穴があって、その水たまりが黄色くなっていた。あいにく曇っていて、黄金色というわけにはいかないが、はっきりとした黄色だった。
途中実篤像が立っていた。
それから下の池の周りを回った。
池の中央部の小島とそのあたりのモミジ
うっすらと埃状になっている場合はヒカリモなのだそうだが、それほどには見えなかったので、まだ繁殖していないのかなと思った。
途中の竹林、立派な筍は育ちすぎ
階段状の道を辿って、お屋敷を見学。と言っても中の方に入ることは出来ず、写真を撮るのもご法度とのことで、調度品などを拝見するだけだったが、昔の作りで縁側の広い窓越しに緑が見渡せて、気持ちよく暮らせそうだった。
下側から見た邸宅(ちょっとぼけました)
下側にはカタクリなどの野草が植えられていて、折々楽しめそうだった。今はホウチャクソウが目立った。
かんあおいの仲間
それから建物の脇を通って、上の池に出た。こちらはニジマス池ともいわれていて、水は透明だが、木々の花殻が落ちているのか、少し透明を邪魔していたが、ニジマスが沢山泳いでいた。
日が射して来たら、婚姻色の赤い線がはっきり見えるニジマスも半分くらい見受けられた。残念ながら写真には取れなかったが。
その後、湧水池に回って、湧水が上の池に注ぎ込むのを確認できた。
また坂を登って事務所に出て、今度はつつじが丘の駅の方に向かって、当てずっぽうに歩いて行った。途中オダマキが沢山植えられている民家があり、色々な種類の花を見ることができた。
つつじが丘駅の脇には、銀杏畑があり、こんなところに?と珍しかった。
線路を渡って北口の方に回って、昼用に巻きずしなどを買い求めて、すぐに北深大寺行きのバスに乗り込んだ。
神代植物公園の手前のスポーツ公園?あたりで降りる人もいらした。そのあたりも緑が濃く、一度降りて歩いてみたいと思うが、結局素通りで、植物園前で降りた。
今日は高齢者半額の250円とのことで、入場料を支払い、入場すると、桜草展の最後の日というので、見学することにした。
様々な姿形のサクラソウが沢山展示されていて、可愛らしかった。時代ごとに輩出された桜草が展示されていて、興味深かった。反対側に小ぶりの展示施設があると思ったら、江戸時代に流行った桜草展示のためのひな壇なのだそうだ。なかなか工夫されていますね。一株だと可憐なサクラソウも、色合いを考えて、何鉢も揃えて展示すると華やかになりますね。
桜草ひな壇
それから、少し終わりかけの感じのつつじ園を見てー小型の見晴台のような台が設置されていたので、登って写真を撮ったが、まだ見ごろのつつじもあって、なかなかきれいだった。
シャクナゲ園に移動する前に、蓮池の所に出たが、ハスはさすがにまだ咲いていなかったが、対岸のメタセコイアや背の高い木の新緑が鮮やかだった。
その横のシャクナゲ園も終わりかけも多かったが、一部これから咲く種類も見られた。
さらに進むとバラ園の手前に藤の花が植えられていて、真っ白に咲く麝香藤はもう終わりかけだったが、紫のフジはまだまだきれいだった。
その後藤棚に回ると、何種類かのフジが続いて、ちょうど満開で見事。足利フラワーパークのようにはいかないけれど、繊細なすだれ状の藤の花が続いて、かすかな香りと共に夢見心地になった。スマホを上に向けながら、動画を取っているのだろうか、行ったり来たりしている人も何人か見られた。
八重咲の藤の花 風で落ちたもの
藤棚遠景
ベンチで鮨ランチを頂き、移動。
バラ園の反対側の高木に白い花が付いていて、ニセアカシアとトチノキかなと思って、少し咲き始めたバラを見てから、その高木の方に移動した。垣根の裏側に通路があり、木の名前を見ながら、やっぱりニセアカシアだわ(ハリエンジュの標識)、と思った。
横の穂状に咲いている白い花はセイヨウトチノキと書かれていた。
それからまた、バラ園の咲いているバラを見た。
芝生広場の方に移動。途中、小川の手前にはクロモジの林があり、友人が落ちている実を拾ってくれた。1人だったら、拾うこともなさそうだったが、オレンジ色に乾燥した鞘の中に黒い羽子板の羽に付ける種が入っていて、振るとカタカタ鳴ると言って鳴らしてくださった。サポニンが多くて水に入れてこすると石鹸のように泡が出るそうだ。
反対側にはタラヨウの黄色の花が目立っていた。
友人はタラヨウと書かれているのを見て、葉の裏に字を書くことができて、すぐには浮かび上がらないので、こっそり人に手渡す手紙としても使える、と教えてくれた。それで葉を裏返したら、もうすでに文字が書かれている葉も何枚も見られて面白かった。
そのすぐ近くにはやはり葉の上が真っ白になった樹木があったが、標識がなくて、確かめられなかったが、ミズキかなと思った。
ベニバナトチノキ
野草園のようになったところがあったと思ったが、かなり荒れていて、野草ではなく、主に秋に咲く草花が植えられているみたいだった。サルビアの仲間がきれいだった。
蓮の植えられた樽の並んだところを通り、白い花が咲いているらしい木の所に近づいたら、ハンカチの木だった。こんなに大きな花だったのだ、と改めてびっくり。これまでに見ていなかったのかな?
その後終わりかけの花桃を見て、そのあたりの下草を見て、少し進むとユリノキの大木にチューリップ上の花が沢山咲いていた。
深大寺門の方に移動する途中、下草が笹の林の中に、以前キンランがあったと思って探したら、他の方が写真を撮っていらしたので、すぐに見つかりました。株数は少なかったが、小さな可憐なキンランを見ることができました。写真はぼけていますが。
深大寺に抜ける野草店のところでミツバチのかごとはちみつが置いてあり、非加熱の深大寺あたりで撮れたというはちみつを売っていて、一番小さなお試しサイズのはちみつを購入してみた。家で残っていたホットケーキに付けたら、桜や菜の花の豊潤な香りで、美味しかった。その出口あたりに白いタツナミソウと草藤を発見。
草藤
あれこれ見て、やっと深大寺のなんじゃもんじゃに到達しました。なんじゃもんじゃ(ヒトツバタコ)は満開でやっぱり見事。実は羽根木公園の北の出口に小さいけれど真っ白に花が咲いた木があって、なんじゃもんじゃらしいと思い、深大寺もきれいなのではないかなと思った次第。
友人はその先のクロモジの方に目が行って、植物公園のものより、沢山実をつけているのに感心していたが、実が一つも落ちていなくて、お寺のお掃除が素晴らしいのだろうとこれまた感心していらした。
はちみつを買ってしまったので、土産物店には目をくれず、まっすぐにバス停に向かい、止まっていたバスでつつじが丘に戻った。調布行きもあったが、もう座れそうになかった。でも調布に出た方が特急で帰れたから、もう少し早く帰宅出来たかもしれませんね。
展示館に置かれていた大ナルコユリと言っても小ぶりでした。
結構長丁場の外出になりました。お疲れ様でした。
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