勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ザ・コンサルタント / The Accountant

2017年01月21日 | 洋画(アメリカ系)
ネタバレあり。

ベン・アフレック版、ジェイソン・ボーン?と言う感じでしょうか。通常は会計士、しかしてその実態は凄腕の殺し屋。しかし、その殺し屋としての技量を身に付けさせたのは、軍人であった父親。そこがジェイソン・ボーンとの違うところといったところでしょうか。ジェイソン・ボーンもそうですが、ひとところに定住せずに移動しながら生活しているという意味で、ジャック・リーチャー的と言う感じでもあります。

クリスチャンと共に事件に巻き込まれるデイナを演じているのは、アナ・ケンドリック。事件に深く関わった上に、クリスチャンと恋仲になってしまうかと思ったんですが、そうでもありませんでした。クリスチャンは自閉症(あるいは、アスペルガー症候群)と言う設定ですからね、そう言うストーリーの方が良いですね。そのあたりも、ストイックなジャック・リーチャーだな。

途中、不思議に思っていたんですよねぇ。共に武術を学んでいた弟が出てこないなって。そうしたら、あんな形で出会うとはね。あそこで二人がそのまま戦っていたら、中々の悲劇ですが、そうはならない所が、良いと言えば良いし、中途半端と言えば中途半端。

ところで、原題は『The Accountant』。会計士と言う意味です。主人公のウルフの職業ですが、コンサルタントでは無く、会計士なんですよね。一体どこからコンサルタントなんて出てきたのか。邦題あるあるネタですね。

タイトル ザ・コンサルタント / 原題 The Accountant

日本公開年 2017年
製作年/製作国 2016年/アメリカ
監督 ギャビン・オコナー
出演 ベン・アフレック(クリスチャン・ウルフ)、アナ・ケンドリック(デイナ・カミングス/ロボティクス会社経理係)、J・K・シモンズ(レイモンド・キング/財務省犯罪捜査局長)、シンシア・アダイ=ロビンソン(メリーベス・メディナ/財務省犯罪捜査局分析官)、ジョン・バーンサル(ブラクストン)、ジョン・リスゴー(ラマー・ブラックバーン/ロボティクス会社CEO)、ジェフリー・タンバー(フランシス・シルバーバーグ)、ジーン・スマート(リタ・ブラックバーン/ラマーの妻)

沈黙 サイレンス / Silence

2017年01月21日 | 洋画(アメリカ系)
構想26年。マーティン・スコセッシによって、遠藤周作の小説『沈黙』の映画化。

159分にも及ぶ長い作品ですが見せます。流石にスコセッシですねぇ。それともちろん、遠藤周作の作品も良いのでしょう。時間の長さを感じさせません。加えて、キリシタン弾圧と言う非常に重いテーマを描いているのですが、非常に丁寧に描いているからか、ただ重いだけではなく、それほど重圧は感じません。

この物語で重要なポイントは、トリックスターのキチジローでしょうか?弱い者を救わなくてはならないという神父という立場では、結果として何度も騙されるような事になってしまうので心の奥底から信じることは出来ないものの、救ってしまうというロドリゴの苦悩も良くわかります。そんなキチジローを演じた窪塚洋介。最初のオーディションでは落ちていたらしいですね。それでも役を得るという所は、監督に何か感じる所が有ったのでしょうね。

イッセー尾形、彼も中々のトリックスター。実在の人物がモデルになっていますが、劇中では、さながら心理戦を駆使する取調官と言う感じですね。

それと、当初、通詞には渡辺謙が予定されていたそうですが、渡辺のスケジュールの都合上、浅野忠信に変更になっています。渡辺謙の通詞、見てみたかったですねぇ。

いやぁ、中々いい作品でした。

タイトル 沈黙 サイレンス / 原題 Silence

日本公開年 2017年
製作年/製作国 2016年/アメリカ
監督 マーティン・スコセッシ
原作 遠藤周作『沈黙』
出演 アンドリュー・ガーフィールド(セバスチャン・ロドリゴ)、アダム・ドライバー(フランシス・ガルペ)、リーアム・ニーソン(クリストヴァン・フェレイラ)、浅野忠信(通詞)、窪塚洋介(キチジロー)、イッセー尾形(井上筑後守政重)、塚本晋也(モキチ)、小松菜奈(ハル/隠れキリシタン・モニカ)、加瀬亮(チョーキチ/隠れキリシタン・ジュアン)、笈田ヨシ(イチゾウ)