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勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

神様メール / Le tout nouveau testament

2016年05月28日 | 洋画(その他)
いやぁ、神様サイテー。って言うか、こう言う設定と描写は、キリスト教的に大丈夫なのか?と心配になりました。インターネットの巨大百科事典によれば、ベルギー国民の約58%(2012年)はローマ・カトリックですし、外務省のベルギーに関する基礎データでも『キリスト教(カトリック)が大勢』とあるんで、こう言う描き方にはかなりの反発が有るのでは?と思うんですけどね。でもなぁ、ベルギーでは累計興行収入が『マッドマックス 怒りのデスロード』を超えたそうですので、特に抗議行動もなくと言うことですよね。あまりにも荒唐無稽なので、大丈夫だったんでしょうか?

えーと、この作品の公式HPの【ストーリー】の最後に「小さな奇跡が呼び起こす、神様のパソコンから人類への[最高にハッピー]なメールとは?」とありますが、マヂ「え゛?そうだった?」と思います。いやぁ、面白くないわけではないんですが、そう言う内容じゃないよね?まぁ、ハッピーエンド(?)なのかもしれませんが、その描写はいただけません。

原題が『Le tout nouveau testament』ですが、これは日本語で言うと、“新・新約聖書”と言う事で、それがわかると(そして、聖書の成り立ちもわかると)この映画の組立が理解できます。

ぶっちゃけ「結局、何が言いたかったの?」と思う気持ちはありますが、ファンタジー作品なので、これでも良いのかも。なんかやたら“愛する”とか、“人を思う”見たいな事が描かれていたような気もするので、ベースに有るのは“愛”“思いやり”なのかもしれませんね。

それと、カトリーヌ・ドヌーヴには驚き。彼女、ああ言う役もやるんだ。

タイトル 神様メール / 原題 Le tout nouveau testament

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2015年/ベルギー・フランス・ルクセンブルク
監督 ジャコ・バン・ドルマル
出演 ピリ・グロワーヌ(エア)、ブノワ・ポールブールド(神様/エアの父)、カトリーヌ・ドヌーブ(マルティーヌ)、フランソワ・ダミアン(フランソワ)、ヨランド・モロー(女神/エアの母)

素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店 / De Surprise

2016年05月28日 | 洋画(その他)
幼い頃のトラウマで、感情を無くし、生きる気力も失ったオランダの貴族で大富豪が、人生の旅立ちを“代理店”に依頼することから始まるストーリー。

なるほど~。ヤーコブの依頼したコースがサブライズであることと、もう一つの“サプライズ”が隠されているわけですね。冷静に考えて見れば、そう言う設定は、劇映画にはありがちな設定ですが、その設定が明らかになるまで、考えても見ませんでした。お見事。店主はそうでもないですが、店主の息子たちがインド系に見えるので、見事に騙されました。

それにしても、貴族の生活って、庶民には理解不能ですね(笑)。広大な敷地に巨大な館、そして、高級車が何台もあると言う、維持費だけで首が回らなくなりそうな生活。この作品では、別途、財団を設立して社会活動を行っているという設定はわかりましたが、逆の収入の方はわかりませんでした。一体、どう言う事業を行っているのか謎です。

EUで、シェンゲン協定の賜だなぁと思ったのが、ヤーコブがオランダ国民で有るのに対して、旅立ちを依頼したのがベルギーの代理店であるということ。実際ヨーロッパのEU圏に行ってみると、国境線なんて日本で言う県境みたいなもんですからね。

それと、オランダあるいはベルギーだと思ったのが、様々な言語にみんな通じていること。英語、フランス語、オランダ語・・・。そうじゃ無いと生きていけないですからね。

旅立ちを延期したくなったヤーコブに課せられた課題のシーンは、ちょっとホロリとします。

この代理店の業務は、ある意味“安楽死?”な訳ですから、ベルギーと言う設定なのかな?

中々面白かったです。

タイトル 素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店 / 原題 De Surprise

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2015年/オランダ
監督 マイケ・ファン・ディム
出演 イェルーン・ファン・コーニングスブリュッヘ(ヤーコブ・ファン・ズイェレン・ド・ウィズ)、ジョルジナ・フェルバーン(アンネ・デ・コーニング)、ヤン・デクレイル(コーナルド・ムラー/執事長)、ヘンリー・グッドマン(Mr.ジョーンズ/代理店店主)