勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

武士の献立

2013年12月15日 | 邦画
時代は加賀騒動の頃。加賀藩前田家に使えた料理人の船木家を舞台に、刀の代わりに包丁で殿様に使えた“包丁侍”の姿を描く。

正直最初は、「上戸彩と高良健吾かぁ。このキャストでの時代劇はなぁ・・・」と、若干否定的な視点で考えていたのですが、見終わったらその考えは一変させられていました。あ、いや、やっぱりその二人は時代劇には、中々厳しい感じがするのは否定できませんが、物語が意外に良かったです。感動とまでは言いませんが、かなり物語に引きこまれましたね。いい話だと思いました。

番宣と言うか、映画の告知で、「ご賞味あれ」とか言うキーワードで宣伝していましたが、まぁ、そのキーワードはちょっと言い過ぎかな。確かに、食べ物のシーンは多いですが、「そこまで言うほどかな?」と私は思いました。そういう意味ではむしろ、『大統領の料理人』の方が、食べ物を食べたくなりました。もうちょっと料理にフィーチャーしても良かったと思います。

この作品で描かれている重要なテーマは、夫婦愛ですかね。最初は、反発もしていた春と安信の夫婦ですが、最後には落ち着く所に落ち着きます。心が温かくなりました。

タイトル 武士の献立
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2013年/日本
監督 朝原雄三
出演 上戸彩(春)、高良健吾(舟木安信)、西田敏行(舟木伝内)、余貴美子(舟木満)、夏川結衣(お貞の方(真如院))、緒形直人(大槻伝蔵)、成海璃子(今井佐代)、柄本佑(今井定之進)、鹿賀丈史(前田土佐守直躬)、中村雅俊(語り)

[2013/12/15]鑑賞・投稿

鑑定士と顔のない依頼人 / La migliore offerta (The Best Offer)

2013年12月15日 | 洋画(イタリア系)
姿を見せようとしない女性の依頼人からの美術品鑑定依頼。当初は、姿を見せようとしない依頼人に反発を覚えていた鑑定士のオールドマンだったが、ある時、依頼人の姿を隠れ見て、その美しさに引かれていってしまう・・・。

互いに時には非常に失礼な態度を示し反発し合いながらも、なぜだか、鑑定を降りようとしないヴァージル・オールドマン。気に入らなければ、降りれば良いと思うんですが、最後に明らかになりますが、そこに至るまでは様々な“罠“が仕掛けられているんですよねぇ。しかも、時間もかかるし、規模も大規模な“罠”。いやぁ、『お見事!』としか、言いようがありません。

作品中、謎の美女の館の向かいのカフェが何度も出てきて、「何かの伏線?」と思ったのですが、その通りでした。って言うか、ああ言う描き方は伏線以外の何ものでもないですよね。

作品中のヴァージル・オールドマンの秘密のコレクションは、スゴいです。《ジャンヌ・サマリーの肖像》とか、世界の有名絵画がズラリ・・・。って言うか、ここにこれらの作品があるということは、世界の美術館にある作品は、どう言う位置づけなんでしょうね?(謎)

いやぁ、一級のミステリーです。「そうくるか」と唸らされました。

タイトル 鑑定士と顔のない依頼人 / 原題 La migliore offerta / 英題 The Best Offer
日本公開年 2013年
製作年/製作国 2013年/イタリア
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
出演 ジェフリー・ラッシュ(ヴァージル・オールドマン)、ジム・スタージェス(ロバート)、シルヴィア・ホークス(クレア)、ドナルド・サザーランド(ビリー)

[2013/12/14]鑑賞・[2013/12/15]投稿