勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

ノーカントリー(2007年)

2008年03月15日 | 洋画(アメリカ系)
2008年アカデミー賞主要4部門(作品賞、監督賞、助演男優賞(ハビエル・バルデム)、脚色賞)受賞作。ネタバレ注意。

摩訶不思議な、難解な作品。いきなり最初に、ハビエル・バルデム演じるアントン・シガーが、トミー・リー・ジョーンズ演じるエド・トム・ベル保安官に逮捕されるシーンがありますが、何故に逮捕されたのが不明。余りにも唐突なので、いきなり結末が出てきて、そこから過去の回想シーンにでもなるのかと思ったけど、そうでもありません。

最後は、トミー・リー・ジョーンズが出てくるシーンで終わるんですが、何とも唐突なカットアウトされた感じです。話が解決されないので、物凄く、すっきりしない感じがするのは私だけではないはず。でも、こう言う難解な感じの作品って、結構アカデミー賞を取ったりするんだよねぇ。

ハビエル・バルデムの、あの特徴的髪型に注目。ある意味、”オタク”風の髪型です。撮影中は、あの一種独特の髪型を続けていたので、それが一番辛かったとインタビューで語っていました。

はっきりとは語られていませんが、物語の時代は現代ではなく、20年ほど前の1980年代だったりしています。その物語の冒頭、「最近の犯罪は、判らない」とベル保安官は語っているシーンがあります。いま、全く理解不能な犯罪が繰り返されていますが、その頃で既に、犯罪は理解不能な段階に達していたんですね。

物語は、物凄くゆったりしたリズムで進みます。その割には、結構あっさりと人が死んだりします。また、アントン・シガーの不気味さもあり、スッキリする映画ではありません。物凄く、物語に富んでいるわけでもありません。本当に”観賞用”の映画と言う感じです。

タイトル ノーカントリー
原題 No Country for Old Men
日本公開年 2008年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督・脚本 ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演 トミー・リー・ジョーンズ(エド・トム・ベル保安官)、ハビエル・バルデム(アントン・シガー)、ジョシュ・ブローリン(ルウェリン・モス)、ケリー・マクドナルド(カーラ・ジーン・モス)

[2008/03/15]鑑賞・投稿