たんなるエスノグラファーの日記

エスノグラフィーをつうじて、ふたたび、人間探究の森へと分け入るために

『セックスの人類学』まもなく刊行!

2009年02月02日 13時22分54秒 | 性の人類学

話は前後するが、先週の月曜日から火曜日にかけて、春風社から3月に刊行される「来たるべき人類学シリーズ1」の『セックスの人類学』の編集者と共編者で、伊豆に行ってきた。編集者と共編者計4名で、全体のなめらかさと原稿の精度アップを目指して、合宿を行ったのである。本づくりのための最終合宿は、この本に賭ける関係者の意気込みを示している。あと一本、完成原稿を待って、2校を終え、印刷に回る予定であるが、今の段階で、表紙の図案もある程度決まっているようである。構想から人選、執筆、まとめに至るまで、丸2年かかった。内容的には、ポストモダンの批評理論の影響を受けて内向的になり、このところ、停退気味の人類学の大胆な組み換えを視野に入れながら、来たるべき人類学の展望を示すシリーズの初回配本の役割を果たしているのではないかと、わたし個人としては、感じている。動物行動学者、霊長類学者、人類学者総勢10名が、フィールドワークによって得られたデータから、行為としてのセックスに絞って執筆している点が、この本の大きな特徴である。エロス的な想像力などを含む観念としてのセックスではなく、ヒトと動物に共通する根源的な行為である性行動(=セックス)に焦点をあてて、ワクワクするような人類学を目指している。乞うご期待。写真は、プナン社会のペニス・ピン。本物ではなく、木を削ったつくった模型で遊んでいるところ。だから、お願いだから、このページは、削除しないで。本には、プナンのペニス・ピンの生写真は掲載されるのかどうか。社内では、リジェクトされたらしいが・・・


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