たんなるエスノグラファーの日記

エスノグラフィーをつうじて、ふたたび、人間探究の森へと分け入るために

熊大セミナー「自然と文化のインターフェイス」の案内

2009年10月28日 13時57分18秒 | 自然と社会

熊本大学大学院フィールドリサーチセミナーのご案内

下記の要領で熊本大学大学院フィールドリサーチセミナーが開催されることをお知らせします。文化人類学以外、倫理学や生態人類学の先生方も議論に加わります。関心のある方は、ぜひ気軽にご参加下さい。

■テーマ:自然と文化のインターフェイス
■日時:2009年12月19日(土)
■場所:熊本大学 B201教室
(地図:http://www.let.kumamoto-u.ac.jp/let/access.html
■趣旨:人類学上の重要なテーマとしての自然と文化をめぐる問題検討は、現在、どのような歩みのうちにあるのだろうか。本セミナーでは、自然と文化の二元論思考を乗り越えるこれまでの試みの長い歩みの後に、いま、どのようにして、その問題を人類学の課題とすべきなのかを、とりわけ、物質と精神、間と人間、自然と文化が和合しながら立ち現われるようなインターフェイス状況に焦点を当てながら検討してみたい。
■内容:
◆開会挨拶 12:00-12:05
  高橋隆雄(熊本大学大学院・社会文化科学研究科長)
◆研究発表 12:05-18:30
【セッション1】 認識から存在へ 12:05-13:20
① 近藤祉秋(早稲田大学大学院)「存在論的遭遇に立ち現れる自然と文化のインターフェイス」 
② 阿部朋恒(首都大学東京大学院)「大地をめぐる存在論の遭遇:チベットにおける自然保護区設立の場面から」
③ 奥野克巳(桜美林大学)「動物は自然的存在か?:狩猟民プナンの魂の存在論」 
・質疑応答 13:20-13:35
【セッション2】 民族誌からの展望 13:40-14:55
④ 溝口大助(東京外国語大学AA研究所)「セヌフォ社会における夢見:社会的なるものと霊的なるもの」
⑤ 田所聖志(東京大学大学院)「『影を消し、名を呼ぶ』:ニューギニア・テワーダ社会におけるウナギ漁をめぐる民俗的知識」
⑥ シンジルト(熊本大学)「聖なる動物の扱い方:チベット仏教社会における自然認識の動態」
・質疑応答 14:55-15:10
【セッション3】 二分法の再考 15:15-16:30
⑦ 中上淳貴(東京大学大学院)「非二元論的人類学に関する知的実践はいかに可能か」
⑧ 田中朋弘(熊本大学)「カントと人間中心主義」 
⑨ 池田光穂(大阪大学)「実験室における『自然』:神経生理学研究室の事例から」
・質疑応答 16:30―16:45
【セッション4】 コメント  16:55-17:40
コメンテーター:浜本満(九州大学)、高橋隆雄(熊本大学)、大西秀之(同志社女子大学)
【セッション5】 総合討論 17:40-18:30
◆研究懇談会 19:00-21:00  
場所:一休
地図:http://9199.jp/phone_page/05778498/
■司会:シンジルト(熊本大学)
■主催:熊本大学大学院・フィールドリサーチ研究コース
■後援:「自然と社会」研究会
■問い合わせ先:シンジルトshinjilt@kumamoto-u.ac.jp
        奥野克巳okuno@obirin.ac.jp

 (ジャコウネコの一種:プナンの日々は遠くになりにけり)