ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

【観劇メモ】メルシーおもてなし

2016年06月22日 | 演劇
パルコ劇場が建て替えのため、閉館となる、というので、その前にちょっと行ってみよう、と観てきたのがこれ。

某国際空港にほど近い街にある小さな商店街に降ってわいたような大きな出来事が起こる。
それを巡る商店街や役人たちのドタバタな2日間。

渋谷パルコのエレベーターを最上階で降りたら、劇場入口前は商店街っぽくなっている。



中に入ってしまえばいつもと同じ。



でも、これで見納めかと思うとちょっと寂しい。

ロビーの奥の方、トイレの手前に、コーヒースタンドがあるのだけれど、
おばさんが、ホットプレートでアルミホイルに包んだ焼きおにぎりなんかを焼いて売ってたりするのが微笑ましい。
新しい劇場は、きっとおしゃれなカフェ風になるのだろう。
これもまたちょっと寂しい。

さて、お芝居はと言うと・・・。

商店街の会長を務める薬局の店主(中井貴一さん)の所に一本の電話がかかってくる。
これが事件の発端。

電話の主は外務省のお役人(音尾琢真さん)
来日中のフランス特使の奥様とお嬢様が帰国前に空港に行く途中で商店街に立ち寄りたいとのこと。
この商店街には有名なひな人形の人形師(阿南健治さん)がいて、お二人はその工房を見学したいとか。
同時に、日本ならではの生活感あふれる商店街も見学したいとのこと。

中井さんと奥さんのYOUさんは大喜び。
そこに魚屋(勝村政信)さんも加わり、おもてなしの準備を進めていく。

この3人のやり取りがホントに絶妙で、のっけから大笑い。

外務省からのFAXを確認中に間違って送られてきた、自殺をほのめかすFAXに親切に対応した中井さんに
FAXの主は誤解を重ね、FAXの応酬まで始まってしまう。

あちらこちらですれ違い勘違いのドタバタドタバタ。

一番印象的と言うか象徴的だったのは、「おもてなし」の在り方の違い。

外務省のお役人は、自分の汚点にならないよう、引き算で考えていく。
商店街自慢の和菓子をふるまおうとすれば、お腹を壊したらどうするんですか!というように、
あれもだめ、これもだめ、とにかく見るだけ、と商店街の人たちのことは、モノのように見ている。

一方、商店街の人たちは、降ってわいたようなビッグイベントに浮足立っているのはもちろんだが、
とにかく、どうしたら特使のお嬢さんが喜ぶのかを真剣に考えている。

さんざん準備を勧め、特使母娘が予定より早く到着したところで、思わぬ事実が判明。
人形師はひな人形の頭しか作らない頭師だったため、着物を着せる着付け師のいる京都じゃないと、
完成した雛人形はないという。

ここにあるのは生首のような人形のアタマだけ。

そんなものをみせたら特使母娘の落胆はいかばかりか、と判断したお役人は、急きょ視察をとりやめる、と決定する。

悲しむ母娘の姿に悩む通訳。

それでもなお、おもてなしの心を忘れない商店街の人たちの奇策が特使母娘の心を動かす・・・。

中井さん、勝村さん、YOUさんの掛け合いはもちろんのこと、
それを取り巻く商店街の面々もホントに面白くて、終始笑いっぱなし。
とんちんかんな、でもいかにもお役人って感じの音尾さんも、必死になればなるほどおもしろい。

仮面をかぶったかのように、通訳に徹する、サヘル・ローズさんのだんだん苦悩に満ちてくる表情も素敵。

最後は、特使母娘も満足して、日本に好印象を持って帰っていく、めでたしめでたし、となる。

もともとは立川志の輔さんの落語をいくつか組み合わせたとのこと。

これを一人で話して、世界を造り上げるなんてすごい!

実は私が住んでいる地域は、どちらかと言えば発想がこのお役人的。

誰かが入院した、と言えばお見舞いに行かなきゃ、となるけれど、
心配してるというよりは、建て前重視的。

なのでお彼岸に行っちゃダメとか、お見舞いは現金でなきゃ、お花やお菓子だけなんてとんでもない、となる。
退院したら病み上がりでふらふらでも、すぐにお返しを用意しなきゃ・・・、と田舎者の私は、
気持ちが置き去りにされていることになんとなく違和感を覚える。

ここに住んだころは、なにかとこういうことが多くてカルチャーショックを受けたものだ。

とはいえ、自分がもてなしてる、と思っても相手にとってありがた迷惑ってこともある。

おもてなしに限らず、想像力を働かせることがやはり大切なのかなあ。

私の、おそらく最後のパルコ劇場は、後味の良いすっきりとした舞台で締めくくられたのでした。

















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ユーカリのナチュラルデコレーション

2016年06月14日 | フラワーアレンジメント
生花のモチが悪くなるこの季節にぴったりの、グリーンのリース。

今月のシーズンフラワーのレッスンだ。

教室に入ると、ユーカリのいい香り



一人がこれだけたくさんのユーカリを使ってリースを作る。

リースの土台は2つ。

 

この2つを、自由に組み合わせて固定する。

上下にくっつける人、斜め下にくっつける人、それぞれだけれど、私は右斜め上に固定して、
ユーカリをすきまなく挿していく。



簡単そうで、なかなか埋まらず、やっぱり時間が過ぎていく。

一通り形になったら、そこにプリザーブドフラワーやドライフラワーをくっつける。



ステキな色合いの花たちは、
ユーカリのシンプルなグリーンと、パンチの利いたシルバーのギザギザリースによく馴染み、よく映える。

こういうのが自分じゃ選べないんだよなあ~。

で、完成したのがこちら。



先月、めちゃめちゃ時間がかかったアレンジと一緒に玄関に飾ります。



ユーカリはこのままドライになり、ちょっとボリュームがダウンするけれど、
それもまた味があっていい感じになるに違いない。

なにより、いい香りが玄関に漂う。

じめじめした日が続く梅雨時にぴったりのさわやかなグリーンリースを夏までの間楽しもう







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片付く家の作り方

2016年06月12日 | 住宅
車で10分ほどのところにある住宅展示場で、無料の講演会がある、と言うので行ってみた。

テレビなどでおなじみの近藤典子さんが、片付く家についてレクチャーしてくださる。

最近は、あまりテレビでは見かけないけれど、住宅メーカーとタイアップしたり、資格取得のできるスクールを開いたり、
本を出したりと、相変わらずのご活躍。

近藤典子さんと聞いて思い浮かぶのはなんといってもカラーボックス。
それと100円ショップのグッズたち。

今から家を建てたり、大掛かりなリフォームはできないけれど、なんとか家を片付けて、住みやすくしたい、と言うお宅を訪問しては、
DIYの技術でカラーボックスを駆使し、100円グッズをそのままではなく、分解したりつないだりして、ジャストサイズにする。

今は何かの番組で森泉さんがそんなことをやっているけれど・・・。

暑い暑い午後、まさかの特設テントの中で、講演は始まる。

とても腰が低く、親しみやすいお人柄。

近藤典子さんが一番にポイントを置いているのは何と言っても「生活動線」と「寸法」

日々の動線をスムーズにすると、おのずとストレスが減る。
また、適正な寸法に収納を組み込めばすっきりとくらせるはず。
どこになにがあるのかが一目でわかる収納がポイント。

今、私が通っている「色彩塾」はインテリア空間を造り上げて行くのに、視覚からアプローチしている。
色の効果を巧みに使って、快適な空間を造り上げよう、と色の特性とバランスを重視している。

これは、言ってみれば仕上げの段階。

近藤さんはその手前の段階。
機能優先で、どちらかというとそれほどオシャレじゃない。(ごめんなさい
けれど、安価にそして使いやすく、なによりプロの手を必要としなくても、自分でもなんとかやってみよう、と思える。

同じ住空間を造り上げて行くにも、アプローチが全然違う。
というか担う役割がちがう、ということだろうか。

おそらくは、多くの家庭の女性たちは、近藤方式がとりかかりやすいのでは。

カーテンの色柄まで配慮して仕上がる、という色からのアプローチは、色だけでなく質感も影響するので、
より良いものを求めると、それなりにお金がかかる。

チープで素敵に、っていうのはもちろんできるけれど、輸入された壁紙やカーテンにはやはりかなわない。

どちらが正しい、と言うことではない。
どこまで求めるか、だ。

このあたりの兼ね合いがとても難しい。

予算がある以上「やりたいこと」と「やれること」は必ずしも一致しない。

かくいう私も、自宅を建てるときは、やりたいことはいっぱいいっぱいあったけれど、
出来る範囲でそれに近づけるしかなかった。

生活や収納アドバイザーやカラーリストなどのスペシャルな部分に特化できない、建築士の私は、
そのどちらもなんとなくまとめる、ということになってしまう。

個人的にこだわったのはやはり動線だろうか。



写真の通り、インテリアはいたってナチュラル。

写真右側手前が和室。
右奥が、私の仕事部屋。
仕事部屋の手前がダイニング。
中央のカウンター+収納の後ろが対面キッチン。
壁に隠れているが、キッチンの向かって左に洗面・浴室に続くドアがある。
写真左は玄関、トイレへのドア。
左手前の引違い戸の中は、いくら散らかしてもいいプレイルーム。
実質4.5帖くらいだけれど、子供って狭いところが好きなので、ぎゅうぎゅうで遊んでいる。(当時小学生)

私は基本的に仕事部屋にいることが多い。
敢えて腰壁だけで仕切って、扉や壁をつけなかったのには理由がある。

家族の気配を感じるためだ。

子供たちが外から帰ってきて2階左側の部屋に行くには、私が仕事をしている横の階段を上る。

プレイルームは引戸の上が空いているので、内容まではわからなくても話声がなんとなく聞こえてくる。

仕事部屋から台所を通って洗面所へ、は最短の距離で行ける。

要するに、私にとって都合のいい動線となっていることに、家族のだれも気が付いていない。

対面キッチンのカウンターが高いのは、洗い物がたまっていたり、キッチン周りが散らかっていても見えないように、
というずぼら対策に他ならない。

キッチン右の半円のカウンターと椅子は、夕方、食事の支度をしている横で、子供たちが音読したりするのにちょうどいい。

フローリングを初めとする内装材は、謎の安いメーカーを使ってみたり、
外壁は半額モニターで火山灰が配合されている外壁材なんていうのを塗ってみたりした。

自分の家じゃなければ、怖くて使えない・・・。

この家を建ててから、13年が過ぎ、物は増え、片付けられない私は途方に暮れることも多い。
けれど、動線は成功して(私にとっては)、そこそこ快適に暮らしている(私は・・・)

そろそろあちこちメンテナンスが必要になってきた。

片付けなければフローリングや壁紙は貼りかえられない・・・。

私でもすっきり片付くノウハウ本があったなら、ベストセラー間違いなしだと思う。

おしゃれで、生活を感じさせない部屋と、実用的な部屋、というのは両立が難しい気がする。

おそらく私は、このまま何のスペシャリストにもなれずに終わるに違いない。











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【観劇メモ】熱闘老舗旅館 ヒミツの仲居と曲者たち ~熱海五郎一座~

2016年06月05日 | 演劇

 

ホントにばかばかしいのだけれど、ついつい毎年足を運んでしまう。

三宅裕司さんが率いる熱海五郎一座の新橋演舞場公演。

三年前から新橋演舞場に進出した一座は、あいかわらずのテンションで、とにかく笑わせてくれる。
ただ、演舞場になったらグッとチケット代金が高くなってしまったけれど・・・。

今までは、ダイレクトメールの先行予約を利用していたが、最近では生協のちょっとお安くなったチケットで行くことにしている。
スミマセン

さて、熱海五郎一座は、スーパーエキセントリックシアターの方たちも参加しているが、
毎年、結構な大物女優さんをゲストに迎えているのも楽しみの一つ。

普段、テレビや映画でシリアスな役を演じてらっしゃる女優さんたちのはじけっぷりが楽しい。
昨年の大地真央さんのはじけっぷりったら、恐れ入りました

今回のゲストは松下由樹

もう一人のゲストは笹本玲奈さん。
尋常じゃなく歌がお上手

ミュージカルはあまり観ないので存じ上げなかったが、プロフィールをみると、数々の賞を受賞してらっしゃるミュージカル女優さん。
こんなところで歌ってて大丈夫?と心配になってしまう。

舞台は箱根の老舗旅館「ふじみ楼」
隣に「ヨルトンホテル」ができてしまったために、売りであった富士山の眺望を失い、閑古鳥が鳴いている。
女将(春風亭昇太さん)と番頭(三宅裕司さん)が途方に暮れるなか、かつて一流旅館で働いたことがあるという
松下由紀さんが住み込みの仲居としてやってくる。

ヨルトンホテルの方は大繁盛し、サミットの会場候補にもなっているらしい。
総支配人(小倉久寛さん)と副支配人(渡辺正行さん)はくだらない嫌がらせをして、ふじみ楼の評判を落とし、
施設を買いたたこうとしていた。
神奈川県知事(ラサール石井さん)とも癒着をしている。

サミットで行われるショーに出演が決まっていた歌手(笹本玲奈さん)がふじみ楼に極秘で宿泊し、なにやら秘密の匂い。

ここに、ヨルトンホテルとふじみ楼、両方の乗っ取りをたくらむ謎の大金持ちの中国人(野添義弘さん)が登場したり、
怪しい週刊誌の記者(東貴博さん)がひっかきまわしたり、とグダグダになっていく。

いつも最後は勧善懲悪のハッピーエンドなのだけれど、そこに至るまでのホントにばかばかしいやりとりの数々に大笑い
加えて、無駄に(?)クォリティの高い歌と踊りが加わり、豪華なエンターティメントとなる。

この日は上演二日目。
折しも世間は舛添都知事の話題で持ちきり。

いつも開演5分前に東さんがいろんな扮装で、舞台上に現れて、観劇中の注意やお願いなどを面白おかしく話すのだけれど、
今回は舛添都知事の記者会見風。

お稽古が始まったころはまだ笑点の出演者の一人だった昇太さんが、司会になったために、ネタが変わってしまったとか、
神奈川県知事のラサールさんは当初の予定になかったのに辞任することになってしまったとか、
日々、脚本が変わっていくらしい。

千秋楽にはぜんぜん違うことになっちゃってるかも。

でももう一度行くには、お値段が・・・。

まあ、とにかく笑った

お芝居で笑い、3度のカーテンコールでまた笑い・・・

何にも考えず、思わず吹き出してしまうくだらなさ(スミマセン)は
ホントにストレス解消になる。

このところ、一緒に行った友人も私も、公私ともにストレスが溜まり気味。

涙が出るくらい笑って、すっきりした。

いつものように、地元に戻り、遅くまで食べて飲んで、しゃべって、のストレス解消フルコース。

さあ、また月曜日からがんばろう





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