ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

天空の蜂

2015年09月06日 | 映画

試写会が当たった

あまり何も考えずに応募したので、それほどの期待もなく妹と二人で出かけて行く。

会場は有楽町の朝日ホール。

ボヤ~っと観てたら、のっけから「え?いきなり?」っていう急展開。

どきどきハラハラの連続だ

「あぶない」とか「あともう少し」とか
心の中で叫びながら、踵が浮いてくる

最新式のヘリコプターが何者かにジャックされ、原子力発電所の真上に。
燃料が無くなれば墜落し、発電所が大破する。
しかも、ヘリには爆薬が
しかもしかも、なぜかこのヘリには設計者の息子がいたずらで乗り込んじゃったまま

犯人の要求は「日本中の原発を破壊すること」

この事態を何とか収拾すべく、ヘリの設計者と、原子力発電所の設計者と警察・自衛隊が
命がけの攻防を繰り広げる。

ヘリの設計者が江口洋介さん。
原子力発電所の設計技術者が本木雅弘さん。

この二人はもともとは仲が良かったようだが、今はなにか確執があるらしい。

親子・夫婦の気持ちのすれ違い、いじめ問題、政府の事なかれ主義、核の恐ろしさ、
原発の危うさ、国民の無関心と身勝手さ。

どれもこれも、まさに今私たちが抱えている問題で、とても原作が20年前に書かれた小説とは思えない。

原作を読んでないので、もしかしたら現代に摺り寄せた部分はあるのかもしれないにしても、だ。

モックンが言う「(政府にとっては)国民の命より、電気の方が重い」
というセリフが胸にささる。

福島が今なおあんな状態なのに、政府は原発を再稼働させてしまったこのとき、
あまりにもタイムリーだ。

実際にヘリを遠隔操作するのは綾野剛さん。
結局は利用されただけみたいになっちゃう悲しい犯人だ。

真の首謀者が、その原発をターゲットにしたのは、そこでなければならなかった明確な理由があり、
それがまたとてもリアルで、福島原発の事故は起こるべくして起こったと思わずにいられない。

どきどき、ハラハラしたかと思うと、じ~んと切なくなったり、ほっこりと温かくなったり、
とにかく自分の感情がジェットコースターのようにアップダウンを繰り返し、
観終ったら、なんだかぐったり疲れてしまった。
もちろん、途中で眠くなる暇なんてなかった

最後に国民に向けた犯人からの重いメッセージは、ついに送信されずじまい。

ああ、ほんとうにこの国はどうなっていくんだろう。

もし、試写会に当たらなかったら、わざわざ映画館には行かなかったかもしれない。
思いがけず、いい映画を観させていただいた。

ただ一つ残念だったのは、会場が映画館じゃないのでスクリーンが小さかったこと。
これが大スクリーンと本格的な音響ならもっとどきどきしたことだろう。

このところ、ちょっとイッっちゃった感じの安倍総理とその周りの人たちの暴走が止まらない。
こんな事件が本当に起こったら彼らはいったいどうするんだろう。
自分たちだけシェルターに入りかねない、って思っちゃうほど信用できない。

選んだのは国民だ、といわれても、総理を自分たちで選ぶことはできないし、
やめてほしい、と思う人がいても選挙区が違うとどうすることもできない。

出馬ごとに選挙区をランダムにシャッフルしてほしいものだ。
そうすれば政治家にももう少し緊張感がでそうなものを・・・。

と、話しがそれてしまったけれど、とにかくいい映画だった。

原作もぜひ読んでみようと思う












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HERO

2015年08月15日 | 映画

だいたい先が見えているけれど、HEROがわりと好きだ。

木村拓哉さんがかっこいいのはもちろんだけれど、
東京地検城西支部のみなさんのテンポの良さが何とも言えない。

阿部寛さんや大塚寧々さんがいた最初の頃ももちろん楽しかったけれど、
今の皆さんもかなりイケる

木村さんよりもそっちが楽しみ、と言っても過言ではない。
児玉清さんが亡くなってしまったのは本当に残念だ。

小日向文世さんや八嶋智人さんといった事務官の人たちが変わってないのも安心感を増す。

踊る大捜査線シリーズを観ているような安心感とでも言おうか・・・。

以前に守衛さんだった正名僕蔵さんが事務官になっていたり、部長だった角野卓造さんが次席になっていたり、と
微妙に出世してる人がいるのも、なんだかリアル。

なんといっても今回は事務官だった松たか子さんが検事になって登場。

謎の交通事故死を遂げた女性をめぐり、暴力団や外国の大使館が絡んで、コトは複雑になっていくけれど、
木村さん演じる久利生公平が、とにかく人の心の奥に働きかければ、外交官特権だって大丈夫みたいな
ありえない解決を見るところも、ちょっぴり嘘くさくてすがすがしい。

外務省が貿易交渉中のネウストリア公国(架空の国)の職員が絡んだ麻薬の密輸事件と、その秘密を知ったためにどうやら命を落とした女性、
巻き込まれて加害者になってしまった男性、すべての真実をあきらかにしようと、城西支部の面々が大活躍。

東京に1件しかないというネウストリア料理のお店で情報を収集したり、
ネウストリア人が好きなペタンクと言うスポーツを練習したり・・・。
ネウストリアっぽい国での海外ロケはちょっといらない気もしたけど。

大阪と東京とネウストリア公国にまたがった事件を、さまざまな圧力をものともせずに無事解決してしまう勧善懲悪。
まるで時代劇のような単純明快さは、お盆のちょっと疲れた頭にぴったり

さすがにそこそこの年齢になった久利生さんが、今もあのかっこってのもどうだろう?とも思うけど、
まあそれはそれとして・・・。

実際の検事があんなに一生懸命真実を求めているのかどうかは甚だ疑問ではあるけれど、
そうあってほしい、と願うのみ。
そうすれば、冤罪って言葉は死語になるかもしれないし。

このシリーズでは弁護士さんが割と悪徳っぽいことが多い。
弁護士さんにも、熱く頑張っていただきたい。

心を揺さぶるような感動を与えてくれる映画や、いろんなことを考えさせてくれる映画もいいけれど、
何も考えずにすっきり観ることのできるこんな映画も私にはとっても大切。

お盆の最後、楽しませていただきました
皆さんが年をとる前に、ぜひもう一作お願いします






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海街diary

2015年08月10日 | 映画

映画も封切後、しばらくすると上演時間が限られてくる。

早朝とか夜遅くの1日1回だけとか

観たい観たいと思いながら、なんとなく機会を逸していたら、ついに最終日になってしまい、
夜9時からの1回だけの上演を夫と二人で観に行ってきた。

原作のマンガが好きだ。

吉田秋生さんの作品が好き、というのもあるけれど、
この海街diaryシリーズは、ごくごく普通の日常の中のちょっとした一コマが丁寧に描かれていて、
共感できるところがとても多い、気がする。

私自身が3姉妹ってこともあるかもしれないし、
早い時期から親に頼れない状況で生きて行かなければならなかった、という境遇にも共感できる。
さすがに母親違いの妹はいないけれど・・・。

長女、香田 幸 役には綾瀬はるかさん。
次女 佳乃に長澤まさみさん。
三女 千佳に夏帆さん。
そして、母親違いの末っ子 浅野すずに広瀬すずさん。

綾瀬さんがマンガのイメージに比べると線が細い気もしたけれど、全体的にイメージに近いキャスト。

マンガと同じく、三姉妹の父親が亡くなったという知らせが入るところから物語が始まる。
彼女たちの父親は、別の女性と家を出て、そののち母親も再婚し、祖母に育てられ、その祖母も亡くなり、
現在はすでに働いている三姉妹で、祖母の残した家に暮らしている。

そこに父親の葬儀で初めて会った、母親違いの妹が一緒に住むようになって・・・。

ちょこちょこと はしょられてる感はいなめないけれど、時間が短いからそれは仕方ない。

ただ、私の心にとっても響いたセリフが ちょくちょくすっかりとばされてたのはちょっと残念。

そのひとつは・・・

あまりにも幼いころに父親と離れてしまった三女が、亡くなった父親の顔を見て、
「知らないオジサンが死んでる」というもの。

超リアルな感想だと思った。
同じように子供のころに父と会わなくなった私の末の妹が、そののち一度も会うことが無ければ、きっとこう思ったに違いない。

もう一つは・・・

四女すずの母親はすでに病死し、父は再再婚し、この母親がホントに使えなくて、
喪主挨拶をこともあろうに中学生のすずにやらせようとしたときに、長女 幸が言い放つ、痛快なセリフ。

「これは大人の仕事です

この台詞は映画にもあったけれど、私はこの後の映画ではとばされたセリフが心に沁みている。

「子供であることを奪われた子供ほど悲しいものはありません」

このあと、帰りの電車に乗る寸前に、幸はすずに「一緒に暮らさない?」と誘うのだけれど、
すずがその場で「行きます」と即決するには、幸の、自分の気持ちを代弁してくれたかのような、この言葉が大きかった気がする。

というように、あれ?言わないんだ・・・と思うところや、あの子いないんだ、ってことはあったけれど、
なんとなく観終ってほっこりと優しい気持ちになれるいい映画だったと思う。

鎌倉の美しい景色も素敵で、鎌倉に行きたくなった。

この後、マンガではすずが成長し、進路に悩んだり、三姉妹が仕事や恋に悩んだり、
彼女たちを取り巻く人たちにも小さな事件がおこったり、
日常よくある風景がじっくり描かれて、現在コミックは6巻まできている。

続編があるかどうかはともかく、娘の様な年齢のこの四姉妹の今後から目が離せない、と思ったりしている。




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ベイマックス

2015年01月18日 | 映画
終盤、じわ~っと泣けてきた

休日の朝、家族がまだ寝ている間に、ひとりで映画館に向かう。
車で15分ほどのところにある、ショッピングセンターの中のシネコンプレックス。

このところ、舞台を観に行くことが多くて、映画館で映画を観る機会がめっきり減ってしまった。
けれど、これはどうしても観たかった



主人公は、14歳の天才少年「ヒロ」。
両親を亡くし、大学生の兄と一緒に叔母の家に住んでいる。

兄が事故で亡くなり、兄の残したケアロボット「ベイマックス」と共に成長していく姿がなんともいじらしい。
ベイマックスは、怪我や病気などの身体の痛みや心の痛みまでもケアしてくれる。

「もう大丈夫だよ」と言うまでは、ひたすらそばにいてくれるベイマックス。
ロボットゆえに、常に淡々とした口調だけれど、たった一つしかない表情までもが
優しく微笑んでいたり、悲しんでいたり、ちょっと怒っていたり、と言う風に見えてくるから不思議。
何より、ヒロを慈しむ感じが、もしやお兄さんは生きていて、ベイマックスの中から出てきちゃうんじゃないか、とさえ思わせる。

事故の陰に潜む陰謀に気付き、苦しいほどの怒りや憎しみに突き動かされるヒロを、
ベイマックスがひたすらに支え、包み込み、兄の仲間たちが協力し、温かく見守る。、
どす黒く渦巻いていたヒロの心の渦が、やがて使命と希望に変わっていき、
知力と才能をどう使っていくかの道筋が見えてくる。

キャラクターのかわいらしさもさることながら、ヒロとベイマックスが行く先々で見る景色がこの上なく美しい。

まるで実写だ。



満開の桜やちょっとエキゾチックな街並みは、日本を感じるアジアンテイストで、観ていてなんだかほっとする。

できることなら、実はお兄さんは生きていて・・・なんてラストがあったら、などど思ってしまう。

この日、ちょっとだけ、心が疲れていたけれど、もやもや、ドロドロしていたものが流れて行き、
なんだかふんわりと癒された気がした。

誰かと感動を共有するのはもちろん楽しいけれど、感動の余韻を一人でじっくりと楽しむのもなかなか、だ。

これからちょっと一人シネマにはまっちゃうかも・・・













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晴天の霹靂

2014年05月21日 | 映画
試写会が当たった、という妹からのお誘いに乗っかって、観に行ってきた「晴天の霹靂」

会場は幕張メッセの最寄駅、海浜幕張駅前にある「シネプレックス」

この日の夕方5時に、市の誕生月の無料検診の予約を入れていた私。

開場6時半、7時開演なので余裕で間に合うと高をくくっていたら、
なんと1時間も待たされてしまった
予約、まったく意味無し・・・

開演5分前に映画館に飛び込み、なんとか間に合った。


テレビの予告をちらっと見ていた程度で、何の予備知識も持たずに見始めたこの映画。

劇団ひとりさん作・演出・監督・出演、大泉洋さんが主演ということなので
てっきりコメディかと思っていたら、とんでもない

親子の絆や深い愛情をしみじみと感じさせる、なかなかの深い作品だった。


大泉さんは、終始抑えた演技で、屈折した卑屈な感じの男性を好演。
バラエティなどで見せるおちゃらけた感じを完全に封印。

劇団ひとりさんは時には情けなく、時には妻を心から愛し、
生まれ来る我が子に深い思いを込めた一世一代の嘘をつく父親を熱演。
ちょっと照れたような困ったような表情がなんとも言えないいい味をだしていた。
たとえ自分がどんなに憎まれようと、子供に残酷な真実は知らせまい、とする父親の愛情が
ひしひしと伝わってくる。

いつもは勝気で、パキパキした女性を演じることの多い柴咲コウさんはまるで違うキャラ。

弱腰で情けないどうしようもない夫を、理解し、信じて愛し、
生まれてくる愛おしい我が子を思い、限りなく優しい表情を浮かべて微笑む姿は、胸が痛くなるほど美しかった。

試写会の感想なので詳しいあらすじを書くわけにはいかないのがとても残念。

失礼ながら、あまり期待していなかったのだけれど、
大泉さんが母への想いを静かに語るシーンでは、不覚にも涙が・・・

平日の夜、バタバタと駆け込んだ映画館で、思いがけず感動し、心がぽかぽかと温まった。

誘ってくれた妹に、感謝

このところ舞台ばかり観に行って、映画からは足が遠のいていたけれど、
たまには映画もいいなあ、としみじみ思った夜でした

















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