日本人はなぜ貧乏になったか? | |
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中経出版 |
著者はマネックス証券のチーフエコノミスト村上尚己氏。内容は、(1)日本人はなぜ貧乏になったか、(2)日本人を貧乏にしたデフレの正体、(3)アベノミクスが貧乏な日本人を救う、(4)日本人を貧乏にしたウソに騙されるな、(5)日本経済これでいいなんて思ってはけない という目次である。
全編、犯人は「日銀」である。日本の最大の問題は、デフレとし、デフレから脱却しそうになると日銀が足を引っ張ってきた。浜田宏一教授や三橋貴明経済評論家と同じ主張である。
印象に残った記事を一つ。朝日新聞に代表されるように「脱経済成長」に対して批判している。脱デフレとは、日本はもう成長しない、ブータンのように幸福を求める国家を目指そうというものだが、脱成長の後は、筆者は、「凄惨な奪いあい社会」になってしまう。なんせ成長しないんだから、限られたパイを奪い合うのである。筆者は、朝日新聞の記事を、書いた人は心優しい人だという、この心優しい人は何も考えていない人なのである。
また一人、経済成長を目指す書き手が現れたと言う感じだ。