呉市かまがり天体観測館

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重力波検出、2例目

2016-06-17 13:24:30 | 天文ニュース

重さのあるものは周りの空間を歪めており、それが動くと空間の歪みの
波紋が周囲へと伝播していきます。これを重力波と言います。

そして、2016年2月に史上初となる重力波の観測成功が発表されました。
この時の重力波は太陽の29倍の質量持つブラックホールと36倍の質量を
持つブラックホールが衝突合体をした結果、発生したものと考えられて
います(観測は2015年9月14日)。

この度発表された2例目の重力波もブラックホール同士の衝突合体によって
生み出されたものと考えられ、太陽の約8倍の質量を持つブラックホールと
太陽の質量の約14倍の質量を持つブラックホールが合体して、太陽の約21倍
の質量を持つブラックホールが誕生したようです。

あれ?8+14=22ですよね?
これは、太陽1個分の質量が重力波として放出されたため、元の天体同士の
質量の合計より、合体後の質量が軽くなってしまったということです。

秋頃からはさらに検出感度の高い「Virgo」という装置が稼働を予定して
いますので、今後ますます重力波の検出が増えると期待されています。



(画像:LIGO/A.Simonnet)


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