「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

オーク(1)

2008-11-09 09:50:15 | 内装・インテリア
オーク(oak)を英和辞典で調べると「樫(カシ)」と訳されていることが多い。あのロビン・フッド物語でも、ロビン・フッドやその仲間が集まるのが大きなオークの木の下ということになっているが、これも和訳本ではたいてい「樫の木の下」とされている。ところが「オーク材の家具あるいは建材」として日本に輸入されているモノの材質は、多くは樫からはほど遠いものであり、これらも含めほとんど全てを「オーク=樫」としてしまったのは、明治期にいくつかなされてしまった誤訳のひとつである。

長年日本側でそれに気づかなかったのは文学者と一般人だけのようで、木材を扱う仕事に就く人達は、海外から輸入されたオーク材の多くと日本の樫がまったく別物であるということを、昔からはっきりと認識していたらしい。最初に「変だ」と気づくのはどんな分野でも現場にいる人である。木を製材しその断面を見て触っている人々は、当然ながらそれらがまったく別種の木であることに気づく。家具や建材に使われるオークは日本の木の中では楢(ナラ)に近いと言われる。確かに私の素人目にも製材された後の木目や葉の形は似て見える。



オークが水に強い木であることはヨーロッパでは昔から知られていて、住宅や船に多用されて来た。性質的には重く、硬く、乾燥すると大きく反ることがある。築後数百年を経た英国のハーフ・ティンバーの家が大きく歪んでいるのは、多くはそのせいである。

オークを含め、英国の古き生活と木材との関わりを楽しく解説した本が川崎寿彦著「森のイングランド」(平凡社)である。廃版になったが、確か平凡社ライブラリーで復活しているはずだ。私が今まで読んだ中でも最も読み応えのあった本の一つである。



私はこのオークが大好きだ。オークを家具あるいは建材として使用した時の木目がとにかく美しい。七里ガ浜の我が家も玄関ドアとフローリング部分だけはオークである(出来ることならもっと使いたいが・・)。画像は我が家のフローリング材。幅は12cmあり、厚みが2cmを少し切るくらい(3/4インチ)である。非常にしっかりしている。少しアンティークっぽく見せることを狙った商品で、黒い塗装を一旦行ってからそれを磨き落としてオークの木目を浮かび上がらせるという凝ったことをしている。しかしこれでも、もう少し薄い国産のナラ材のフローリングなどより安価である。

八ヶ岳の山荘、その近くの私の両親の家、そしてこの鎌倉七里ガ浜の自宅と3軒の家を建ててくれたブレイスの丸山さんが、このフローリングを自宅用に見つけてきてくれた。3軒目の建築ともなると、すでに丸山さんは私の好みをよくご存知であった。打ち合わせの段階で「これならお気に召すはず」と言いながら取り寄せた見本を私に見せてくれ、私は即OKした。

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18 コメント

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Unknown (のっぱらひろし)
2008-11-09 11:15:36
やっぱり読み応えありますね。
いいですよ。
フローリングのオークなどの名称を聞く、
素材の違いより、色目、基調色と捕らえてしまいます。
ほんとうは質感、素材感が第一ですね。
我が家(自宅)もオークかなあ。
ダークオークってやつ。
写真と同じような色目です。
もちろん国産品。

チェルトのフローリングは明るい色で、
パイン調です。素材はわかろません。
総額11○○で建ててねっとお願いしたので、
すべてお任せしました。
端材、残材、キャンセル品なんでも利用してもらったので。。。

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Unknown (管理人)
2008-11-09 13:44:24
のっぱらひろしさん

まいど。お体どうですか。
大事にしておくれやす。同じような色目の
床が自宅にあるだすか。ひっかき傷はどうですか。
ウチはがたがただす。茶色い犬のおかげで。まあ
これもまた今後は思い出になる・・・らしい。
・・・ので、我慢。

チェルトは総額11●●円でしたか。
なかなかがんばりましたね。
流れ清水の森の中。訪問再開に向けリハビリに
励んでください。もうちょっとです
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Unknown (のっぱらひろし)
2008-11-10 20:01:24
フローリングへの引っかきキズは我が家も多いですよ。
ワンコが付けたキズは少なく、子供が幼児のとき、カタカタを家のなかで乗り回したキズが大半です。

チェルトは本当に頑張ってくれはりました。
金額は11●● 円の円前に万が一応入りますが。。。
あんまり切ってないですが伐採からの費用でしたので、助かりました。
そのかわり、ラフ図面は私がちょろっと書きましたが、あとは全てお任せ。
なので、こだわりの仕様はないです。
強いて言ったのは、ベニヤ板内装、建具含めて仕上げ不要、サッシは企画品のペアガラスぐらい。
見られたら恥ずかしいような内装です。
でも本人はいたって満足です。
外構もなしで、駐車場スペース2台分だけを注文しました。
私の山荘の一番のこだわりは空間の確保でした。
敷地の広さと隣接地二面がチェルトの緑地帯、隣りが二区画所有の庭側です。道路側のむかいはまだ売れてません。(借地権切れで更新せず、還されたようです)
この空間は大のお気に入りです。
長い書き込みになってすみませんでした。
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Unknown (管理人)
2008-11-10 20:46:09
それは良かった。雑誌チルチンびとに出て来る
ような家ですなあ。ベニア板や構造板を張っただけ
というのは、合理的な内装ですね。すっきりと
さっぱりと、広々と作れて満足されているわけ
ですね。

ところで、借地権返還ってのは、本当にあるんです
ねえ。更新してたたき売ってでも、そのほうが得な
ような気がしますが、違うのかなあ。
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Unknown (のっぱらひろし)
2008-11-10 21:32:32
雑誌チルチンびとというのは見たことないのですが、
私は安く作りたかった。圧倒的に資金不足で工務店に無理を言ったので、仕様を最低ランクに指定したかった。(へんですが、私なりの工務店への誠意・気持ちです)
特に間取り・大きさは自分の希望どおりにしたので。。。
外から見ると小さいですが、1FはLDK+和6、2Fは和8+洋6(どちらの2F部屋は斜め天井で端っこは低いです)あります。

借地権返還があったかどうか、本当のことは知りませんが、名前の札が消え、チェルトの新規借地分譲の看板が立ちました。
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Unknown (青葉)
2008-11-10 23:50:33
おちゃさん、のっぱらさん今晩は。
まさに、のっぱらさんの当時と同じ(資金)状態に
近い現状です。ただ、10年以上?も違うので、実際の金額は、のっぱらさんのところより、5○○位
多い形になります。間取りは、1階はLDKと和室、2階は広めのロフト。これでも、この予算では、汲み取り式になるといわれて、考え込んでいます。
さらにそれ以外にかかる公的経費は入っていません
終の棲家になるだろうと、8年半前に建て替えた自宅。まさか、こんなことになろうと考えてもいなかったので、結構力を入れすぎました。お陰で、まだ
6年強のローンもあります。今流行のリホームにしていればと思っても始まらないし。
この家を売ってマンションでも・・と考えたこともありますが、ここの場所も悪くはないので。いやはや・・。

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Unknown ()
2008-11-11 05:28:42
青葉さん、
ここまで話がもつれてるんだったら、いっそ、他の業者も当たってみた方がいいんじゃないですか。
その金額で、その規模で、くみ取りしかできないということはないんじゃないでしょうか。
材料とか広さとか、その他の設備とかあるので一概にはいえませんが。
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Unknown (管理人)
2008-11-11 07:52:09
青葉さん、皆さん
携帯からです。まったくポイントがずれていたら、こめんなさい。「この予算だと汲み取り式になる」というところの趣旨がよくわからないです。現在ほとんどの地域で新たに建てられる建物の排水処理は①本下水または②合併浄化槽(トイレから流れて出たものと、それ以外の排水をあわせて処理する)しか許可されないのでは?「一般排水は排水で、トイレは汲み取りで別々に」という方式は現在では許可されないと思います。青葉さんの業者さんが、そんなことは先刻ご承知ということであれば、「汲み取り式になる」の言葉の意味は単に「合併浄化槽設置の資金が足りない」という意味になります。合併浄化槽コストは作業も含めると、失礼ながら建築資金を拝見したところでは、建築総額の1割を超えるかもしれません。見積もりの明細ではどうなっているのでしょうか?
排水処理の問題はさておき、館さんのおっしゃるように、他の業者もあわせて検討する時期かもしれませんね。驚くほど違う結果が出るらしいですから。
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Unknown (管理人)
2008-11-11 21:40:20
↑会社のトイレの中で朝から携帯で打ってました。
いやーー、大変ですね。
今の業者さんで、今まで来られたのは何らかの
理由があってのことだと思います。

私が原村の山荘を計画した段階では、いくつかの
業者さんにコンタクトしましたが、結局どれも
違いすぎて比較があまり出来なかったですね。
同じようなサイズで同じようなデザインの家を
自分が計画していても、工務店ごとに構造が違い、
基本的なテイストが違い、内外装に使う材が違い、
したがって出来上がり価格も違うが、モノも
いい悪いではなく違う。

今の業者さんを含め、いろんな業者さんに見積もりを
依頼しても、結局は自分でエイヤッと決めなければならない
ので、施主は大変です。かなり運もある。
最後は踏ん切りも必要。
以上追加でした。
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Unknown (のっぱらひろし)
2008-11-11 22:30:44
青葉さん、こんばんは。
圧倒的資金不足仲間とは、うれしいような悲しいような。。。
私ん家は平成8年8月8日完成です。
工事は前年の7月に基礎まで作ってたと思います。
(記憶がいい加減で。。。)
つまりバブル崩壊の不景気真っ只中で、今と景気とよく似ているような気がします。

それと
チェルトの私ん家は汲み取りです。
法的に許されれば、汲み取りもそれなりの良さもあります。
水抜きが楽なこと。
簡易水洗なのでコップ一杯の水で流します。
タイプも洋式で、ぜんぜん清潔ですよ。
でも汲み取りがイヤな人はイヤでしょうね。

山荘工事は自分が納得できなければやっぱりGOできないですね。
計画に納得性がなければ熟考でいいと思います。
納得できたときはイケイケドンドンです。


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