「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

八ヶ岳西麓原村11月の滞在(6) 国界は移動したのか? 富士見高原は甲州だったのか?

2011-11-15 00:09:28 | 八ヶ岳西麓の楽しい暮らし
八ヶ岳山麓の高原地帯を走る鉢巻道路。その鉢巻道路に現われた信州と甲州の国界。
ここから向こうは信州。富士見町である。



振り返るとそこは甲州。北杜市小淵沢町である。



両者の境は、このあたりでは甲六川。富士見町側には小六(ころく)というところもあって、なんだか面白い。



長い歴史において甲州人としては今も信玄の存在が突出していて、「それ以外に大物はいないのか?」と甲州人自身も自虐的に問うくらい甲州では「信玄、信玄」。



これも信玄。



いちおう金丸信なんて人もいたけど・・・。

八ヶ岳山麓は信玄の棒道だらけ。そこら中に軍道を作ったのだ。今はそこはハイキングコース。立て看板で歴史を紹介している。信玄の棒道とは言え、この場所は、甲六川の河原へ降りる道でもある。



これが甲六川。そもそも信州国と甲斐国の境をなす川としてはあまりにも小さい。しかもなんと!ご覧のとおり、この時期水がない。完全に干上がってしまっている。今までも「呆気ない川だなぁ・・・」と思いつつ、何度もここを通り過ぎて来た。



ところが先日このブログで紹介した「ふしぎ発見!(長野県の地理)」という本には「境界は動かされたのである」とあった。



下の地図で、赤い色をつけたが甲六川であり、高原地帯ではそれがほぼ今の長野・山梨の県境となっている。緑色が高原地帯を走り抜ける鉢巻道路。そして黒い線の八ヶ岳寄りの方は、立場川(たつばがわ)である。標高が高い地域では、立場川が現在の長野県諏訪郡内で原村と富士見町の境界をなしているのだ。



これがその立場川。「立場」と書いて「たつば」と読ませるのはたいてい狩りが絡んでいるが、この川の場合、どうなのだろうか。それはともかく、どうです? スケールが違うでしょ? こちらの方が信濃・甲斐の国界にふさわしいように見える。非常に大きく深い谷となっている。



上記「ふしぎ発見!」によれば、この立場川が古くは信濃と甲斐の境界とされて来たらしい。調べてみるとそのような説は非常に有力なのだそうだ。



ということで、現在「富士見高原」と言われる場所は、ウンと昔は信州ではなく甲州だった可能性が高い。つまり・・・「富士見高原の皆さん! 富士見高原はとってもエキゾチック! 欧州で言うとストラスブールみたいなもの!」

これが立場川を渡る鉢巻道路の橋で、富士見側から原村を見たところだ。



鉢巻道路の歴史妄想ドライブ。いろいろと楽しめますねえ。

立場川Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%8B%E5%A0%B4%E5%B7%9D
コメント (2)
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