いいお天気の筈だったのに、薄墨を流したような空。それでも予報を信じて5時40分、家を出ま
した。吉野では青空が見えて喜んだのも束の間、大台スカイラインに入ると濃いガスの中に突入。
早いので車が少ないのが幸いですが、慎重に運転してちょうど2時間でまだガラガラの駐車場着。
大型バスから降りてきた団体が歩き出した後から少し離れてスタート(7時45分)。時計回りで
日出ヶ岳へ先に登るか、逆にシオカラ谷から回るか、ちょっと迷いましたが結局、今日の一番の
目的、大杉谷への下り道にあるシャクナゲ平へ先に行くことにしました。
しっとりと霧に濡れた足元の笹原と苔の緑を楽しみながら行くと、梢からときおり水滴が落ちて
きます。大台の自然を紹介しているカラーの説明版が新しくなっているので、美しい野鳥の図版
を撮ろうとして唖然。何とカメラは持ってきたのにSDカードが入っていません。昨日、PCに入れ
たままだったことを思い出しましたが後の祭り。今日の写真はケイタイで撮る他ありません。

稜線に出たところで記念写真を撮っている大パーティを尻目に休まずに山頂へ。快調に木の階段道
を登り、8時30分、日出ヶ岳山頂に着きました。濃いガスの中で辺りの景色は何も見えません。

5分ほどすると大パーティが登ってきたので、大杉谷の方へ下りました。何度も下った道ですが、
見違えるように整備されています。10分足らずでシャクナゲ平。花期には少し遅いかと心配して
いましたが、何とか間に合ったようです。

この時期では1995年に義父母と来て以来です。思えばこのとき、義父84歳、義母80歳。私たちも
まだまだ負けておれません。

待望の花に出会え満足して山頂に帰りました。水分を補給して周回コースへ(08:35~09:00)

いままで正木嶺と呼んでいたピークには「正木峠」と書いた標識がありました。
振り返ると時々霧が流れて日出ヶ岳が現れます。ここまで、ずっと満開のシロヤシオの中に続く
木の階段道を歩いて来ました。鞍部から正木嶺に続くこの階段道ができたときは、嫌気がさして
二人とも「もう大台ヶ原に来るのは止めよう」と言っていたのに、それからまた毎年のように訪
れるのは、この山に手軽に高山の気分が味わえる魅力が時期を問わずにあるからでしょう。

白骨林の正木嶺を下ると、ようやく土の道になります。イトザサの美しい正木ヶ原に今日はシカ
の姿が見えません。尾鷲辻を過ぎてゴロゴロの石の道を登り、本ナゴヤ嶺(1593mピーク)を
下って再びイトザサの広い台地、牛石ヶ原にでると、♀ペンが数頭のシカの群れを発見!
きょとんとした顔で見送ってくれました。ここで初めて反対側からきた男性に出会いました。

シオカラ谷への分岐から大蛇に向かうとアケボノツツジの花が美しく咲き、道の上にも散り
敷いています。木の枝越しに微かに見える蒸篭の岸壁の縁も、ぼんやりピンク色に染まって
いましたが、すぐに流れる霧に隠れてしまいました。

シャクナゲ平往復のアルバイトを思い出して、いつもの「ヒルメシ岩」(注.私たちがいつも
食事をするので勝手に付けた大岩。「ここは大蛇ではありません…」の標識あり)の下に
ザックを降ろし身軽になって大蛇へ…。

しかし濃い霧の中で向かい側の竜口尾根はおろか、すぐ前の蒸篭すら見えません(10時30分)。
岩頭には男性が独り座り込んで、じっと霧の晴れるのを待つ構えです。(写真では♀ペンの
後ろに隠しています)

私たちはすぐに見切りをつけてヒルメシ岩に帰り、食事をしながら岩の上で晴れるのを待つ
ことにしました。周囲はアケボノツツジとシロヤシオの競演です。30分近く過ごしましたが
霧は一向に晴れる気配がなく、かえって濃くなってきたようなので分岐からシオカラ谷へ
下ります。

この下り道はシャクナゲ林の中ですが、残念ながら殆どの花は終わり褐色に変わっています。
やはり先にシャクナゲ平で花を見ておいて正解でした。

ガラガラの急な道を下りシオカラ谷へ。いつもは河原でコーヒータイムなどでゆっくりする
のですが、今日は休憩なしで吊り橋を渡ります。(11時50分)
登り返しの急登はさすがにこたえました。何度か立休みをしながら、ゆっくり歩いて12時35分、
駐車場に帰りました。半日殆ど霧の中で展望こそありませんでしたが、美しい花を愛でながら
静かな自然の中を歩き、シカさんにまで出会えて大満足で帰途につきました。
した。吉野では青空が見えて喜んだのも束の間、大台スカイラインに入ると濃いガスの中に突入。
早いので車が少ないのが幸いですが、慎重に運転してちょうど2時間でまだガラガラの駐車場着。
大型バスから降りてきた団体が歩き出した後から少し離れてスタート(7時45分)。時計回りで
日出ヶ岳へ先に登るか、逆にシオカラ谷から回るか、ちょっと迷いましたが結局、今日の一番の
目的、大杉谷への下り道にあるシャクナゲ平へ先に行くことにしました。
しっとりと霧に濡れた足元の笹原と苔の緑を楽しみながら行くと、梢からときおり水滴が落ちて
きます。大台の自然を紹介しているカラーの説明版が新しくなっているので、美しい野鳥の図版
を撮ろうとして唖然。何とカメラは持ってきたのにSDカードが入っていません。昨日、PCに入れ
たままだったことを思い出しましたが後の祭り。今日の写真はケイタイで撮る他ありません。

稜線に出たところで記念写真を撮っている大パーティを尻目に休まずに山頂へ。快調に木の階段道
を登り、8時30分、日出ヶ岳山頂に着きました。濃いガスの中で辺りの景色は何も見えません。

5分ほどすると大パーティが登ってきたので、大杉谷の方へ下りました。何度も下った道ですが、
見違えるように整備されています。10分足らずでシャクナゲ平。花期には少し遅いかと心配して
いましたが、何とか間に合ったようです。

この時期では1995年に義父母と来て以来です。思えばこのとき、義父84歳、義母80歳。私たちも
まだまだ負けておれません。

待望の花に出会え満足して山頂に帰りました。水分を補給して周回コースへ(08:35~09:00)

いままで正木嶺と呼んでいたピークには「正木峠」と書いた標識がありました。
振り返ると時々霧が流れて日出ヶ岳が現れます。ここまで、ずっと満開のシロヤシオの中に続く
木の階段道を歩いて来ました。鞍部から正木嶺に続くこの階段道ができたときは、嫌気がさして
二人とも「もう大台ヶ原に来るのは止めよう」と言っていたのに、それからまた毎年のように訪
れるのは、この山に手軽に高山の気分が味わえる魅力が時期を問わずにあるからでしょう。

白骨林の正木嶺を下ると、ようやく土の道になります。イトザサの美しい正木ヶ原に今日はシカ
の姿が見えません。尾鷲辻を過ぎてゴロゴロの石の道を登り、本ナゴヤ嶺(1593mピーク)を
下って再びイトザサの広い台地、牛石ヶ原にでると、♀ペンが数頭のシカの群れを発見!
きょとんとした顔で見送ってくれました。ここで初めて反対側からきた男性に出会いました。

シオカラ谷への分岐から大蛇に向かうとアケボノツツジの花が美しく咲き、道の上にも散り
敷いています。木の枝越しに微かに見える蒸篭の岸壁の縁も、ぼんやりピンク色に染まって
いましたが、すぐに流れる霧に隠れてしまいました。

シャクナゲ平往復のアルバイトを思い出して、いつもの「ヒルメシ岩」(注.私たちがいつも
食事をするので勝手に付けた大岩。「ここは大蛇ではありません…」の標識あり)の下に
ザックを降ろし身軽になって大蛇へ…。

しかし濃い霧の中で向かい側の竜口尾根はおろか、すぐ前の蒸篭すら見えません(10時30分)。
岩頭には男性が独り座り込んで、じっと霧の晴れるのを待つ構えです。(写真では♀ペンの
後ろに隠しています)

私たちはすぐに見切りをつけてヒルメシ岩に帰り、食事をしながら岩の上で晴れるのを待つ
ことにしました。周囲はアケボノツツジとシロヤシオの競演です。30分近く過ごしましたが
霧は一向に晴れる気配がなく、かえって濃くなってきたようなので分岐からシオカラ谷へ
下ります。

この下り道はシャクナゲ林の中ですが、残念ながら殆どの花は終わり褐色に変わっています。
やはり先にシャクナゲ平で花を見ておいて正解でした。

ガラガラの急な道を下りシオカラ谷へ。いつもは河原でコーヒータイムなどでゆっくりする
のですが、今日は休憩なしで吊り橋を渡ります。(11時50分)
登り返しの急登はさすがにこたえました。何度か立休みをしながら、ゆっくり歩いて12時35分、
駐車場に帰りました。半日殆ど霧の中で展望こそありませんでしたが、美しい花を愛でながら
静かな自然の中を歩き、シカさんにまで出会えて大満足で帰途につきました。