ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

錦繍・寒霞渓(11月16日)

2010-11-17 17:44:31 | 旅日記
寒霞渓は瀬戸内海に浮かぶ小豆島にある美しい渓谷で、国の名勝に指定されています。
奇岩怪石が連なり日本三大渓谷美、三大奇勝と謳われるこの渓谷の見頃は、やはり紅葉
の時期、なかなか機会のなかったこの時期の美しさに初めてめぐり合えました。



11月16日、奈良発のバスツァーに参加しました。8時20分西大寺発、山陽自動車道を一路
西へ。昼前に岡山県の東端にある日生に着きました。フェリーの出港は12時35分。



1時間の船旅で島北端の大部港に着き、眼下に拡がる海岸美を楽しみながらスカイライン
を山頂へ走ります。途中で野生のおサルさんに出会ったりしながら約1時間。
山頂は「三笠園地」と呼ばれて、レストランや売店、トイレなどが建つ観光の拠点になって
います。ロープウェイの山頂駅もここ(標高612m)にあります。



本当の山頂はここから東へ約2.5キロ、双耳峰の星ヶ城東峰(817m)へ尾根伝いの道が
続いているのですが、バスツァーの悲しさでとても時間が足りません。



せめて遠くからの眺めだけでも…と。



最後に尾根の落ち込む辺りです。



園地の南側に張り出すように第一展望所があります。これはその途中の見事な紅葉です。



第一展望所から望む瀬戸内海の絶景。眼下の港は草壁港、その向こう内海湾を隔てて
二つの島のように見えるのは田浦半島で、映画「二十四の瞳」で有名な「岬の分教場」
はその右端にあります。
田浦半島の向こうは瀬戸内海で、微かに四国山脈が浮かんで見えます。朝のうちなら
剣山も見えたかも知れません。



ロープウェイの駅を挟んで第二展望所があります。ここは「瓦投げ」をする場所で、
通り抜けると願いが叶うという鉄の輪をめがけて、カワラケ投げを試みる人が並んで
いました。その横からの眺めです。



園地の東西両端からは二つの遊歩道が下へ伸び、その真ん中をロープウェイが下って
います。西側が寒霞渓表十二景を巡る表遊歩道、東側が裏八景を巡る裏遊歩道です。
せめてその雰囲気を味わおうと表遊歩道に入ってみました。



こんなに美しい紅葉の道なのに、園地の賑わいが嘘のように人っ気がありません。



時間があれば、もっともっとゆっくりしたいところですが、この鷹取展望台に登って
表十二景の一部を俯瞰しただけで引き返しました。



先ほどの第二展望所の屋根が見えます。若いカップルと男性一人に出会っただけの、
静かで素晴らしい散歩道でした。



下りはロープウェイで僅か6分間。あっという間の絶景鑑賞でした。



フェリーの出航時間に合わせて「大阪城残石公園」に寄り道して、日生港に帰着すると
既にとっぷり陽が暮れていました。21時前、無事奈良に帰着。
小豆島滞在よりも乗り物の時間が長い慌ただしい日帰りツァーでしたが、天候に恵まれ、
念願の紅葉を楽しめて十分満足できた一日でした。