マハティール首相発言をどう考えるか、それぞれの立場があると思います。 マハティール氏は、「いまの日本の行動は日本のためにも、ほかの国のためにもなっていない」と指摘し、その根拠として、「敗戦後、日本は平和を希求して、攻撃的な戦争をしないと憲法にも書き込みました。 でもその一方で、日本は米国の強い影響下にあります。~米国の利益だけ考えていたら、アジアの平和は実現しないのです」
日本が、世界をどう見て、どう行動するか。 また、世界、アジア諸国は日本をどう見て、対応しようとしているか。 このことは、私たちの地域の日常活動にとっても大変重要な課題です。
日本共産党の「綱領一部改定案」は、新たに「第9節」を設け、「世界論」を整理し発展させました。 その一部を紹介させていただきたいと思います。 ご意見、ご批判は直接中央委員会に届けていただきたいと思うます。
「(九)植民地体制の崩壊と百を超える主権国家の誕生という、20世紀に起こった世界の構造変化は、21世紀の今日、平和と社会進歩を促進する生きた力を発揮しはじめている」
「一握りの大国が世界政治を思いのままに動かしていた時代は終わり、世界のすべての国ぐにが、対等・平等の資格で、世界政治の主人公になる新しい時代が開かれてつつある。 諸政府とともに市民社会が、国際政治の構成員として大きな役割を果たしていることは、新しい特徴である」
《中略》
「東南アジアやラテンアメリカで、平和の地域強力の流れが形成され、困難や曲折をへながら発展している。 これらの地域が、紛争の平和解決をはかり、大国の支配に反対して自主性を貫き、非核地帯条約を結び核兵器廃絶の世界的な源泉になっていることは、注目される」
「特に、東南アジア諸国連合(ASEAN)が、紛争の平和的解決を掲げた条約を土台に平和の地域共同体をつくりあげ、この流れをアジア・太平洋地域に広げていることは、世界の平和秩序への貢献となっている」
私は、この大きな躍動的ともいえる「世界の構造変化」を考える時、異常な日本の対米従属状態を直視し、その変革についての課題を国民的なレベルで考え、行動することがさけられない時代となっているように思います。