宮応かつゆきの日本改革ブログ

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マハティール首相 「日本には独立した外交政策がない」-「朝日」報道 (19)

2019年12月06日 | 綱領関連

 「朝日」紙の12月5日付、「インタビュー」欄には、昨年15年ぶりに首相の座に就いたマレーシアのマハティール首相(94)の発言が掲載されました。 以下、日本に関する発言部分を紹介させていただきます。

 「--では、日本について、国際社会で果たすべき日本の役割や存在感をどう見ていますか」

 「(マハティール首相) 日本はアジアの問題にもっときちん役割を果たすべきです。 米国から命令を受けているだけの衛星国だとみなされれば当然、日本の影響力は弱くなる」

 「--日本はいま、そのように見られているというわけですか」

 「それが私の印象です。 日本には独立した外交政策がないように見えます

 「--日本は対米依存を弱め、米中の間でもう少し中立的になるべきだということでしょうか」

 「そうです。 いまの日本の行動は日本のためにも、ほかの国のためにもなっていない。 米国は常に対立的で、それに付き従っていては、常に紛争に巻き込まれることになります」

 「アジアのためにならない米国の政策は突き放すべきです。 米国が正しいことをしている時には従えばいい。 米国は世界一の軍事大国で、対抗するために多くの国が、自国の防衛力に無駄にコストをかけなければならない。 日本はこうした米国の政策に引きずられてはいけません」

 「ーーかつて『ルックイースト政策』を掲げていました。 日本に学ぶことはまだ残っていますか

 「ありますよ。 特に日本の失敗からですね。 『ルック・イースト』は日本や韓国のいい面だけでなく失敗からも学ぶ。 同じ過ちをしないということでもあるのです」

 「日本の失敗、とは何を意味するのですjか」

 「敗戦後、日本は平和を希求して、攻撃的な戦争をしないと憲法にも書き込みました。 でもその一方で、日本は米国の強い影響下にあります。 攻撃的な外交政策をとる米国が引き起こす紛争に、日本がその紛争を招いたわけでもないのに、引きずり込まれる可能性があるということ。 米国の利益だけ考えていたら、アジアの平和は実現できないのです」

 マレーシアは、1957年8月イギリスから独立し、1963年9月16日に成立しました。 アメリカのベトナム侵略戦争が激しさを増している時代でした。 東南アジア諸国連合国。 人口 31,786千人。 GDP 3,124億㌦(世界35位)

 ★1967年 東南アジア諸国連合結成。 結成時の加盟国 インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア。 1999年4月カンボジア加盟で10カ国となる。 人口 約6億人(2010年)

 マハティール氏の概略を「ウイキぺディア」から見て見たいと思います。

 1925年7月生まれです。 1946年統一マレー国民戦線(UMNO)発足に、関与、独立運動および政治活動を開始。 1953年 医師の資格を取得。 1963年マレーシア成立。 1964年4月総選挙で、下院国会議員に。

 1981年7月16日、第4代首相に就任。 以降、2003年まで首相を務めた。 2018年5月に15年ぶりに首相に就任。

 マハティール首相の発言は、青年時代の独立運動への参加以来の長い政治活動から生まれた鋭い指摘ではないでしょうか。 同時に、東南アジア諸国連合の当初からの加盟国の立場からの発言でもあると思います。

 私たち国民にとっても、大いに検討する意味のある提起ではないでしょうか。