★ ドラマ「FBI:特別捜査班」は第3シーズンを観終わって、第4シーズンに入った。第2話「見過ごされた死」というのは葉真中顕さんの「ロスト・ケア」のような内容だった。
★ さて、浅田次郎さんの「地下鉄に乗って」(徳間文庫)を読んだ。今では世界的な企業に成長した小沼産業グループ。その次男が主人公。次男といっても長男は大学進学前に、父親と対立して自ら命を絶ち、次男もまた強権的、暴力的な父親を認めることができず、母と共に家を出る。父親が興した会社は三男が跡を継いでいる。
★ そんな折、三男から次男に父親が倒れたと知らせが入る。とともに彼に身に不思議な出来事が起こり始める。彼は時間の壁を越え、過去の父親と出会うのだ。そして父親の真の姿を知る。
★ 父親と息子の物語に、周りの人々の奇妙な因縁が絡んでいく。
★ この作品は2006年に映画化されてる。主役の次男を堤真一さんが演じられていた。父親役の大沢たかおさんが出征前の若者役から晩年の老け役までを演じられている。終戦直後、昭和39年と当時の街並みが再現されていて面白かった。
★ 設定はSFっぽいが、人間ドラマが良かった。