じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

戌井昭人「ぴんぞろ」

2024-02-10 17:10:36 | Weblog

★ 京阪神の私立高校入試第1日目。塾生が受験に行っているので、塾は開店休業。

★ 今日は戌井昭人さんの「ぴんぞろ」(講談社文庫)を読んだ。彗星のごとく現れ、あれよあれよと新人賞、芥川賞までとってしまう作家もいれば、芥川賞候補としてノミネートはされながら、なかなか受賞に至らない作家もいる。

★ 戌井さんは2009年、11年、12年、13年、14年と5回ノミネートされたが受賞には至っていない。「ぴんぞろ」は第145回(2011年)の候補作。

★ 最近の芥川賞は時代性や話題性が重視されているように思う。戌井作品は概して評価は高いものの、強く推す選者に恵まれなかったというところか。

★ 受賞の有無にかかわらず、「ぴんぞろ」はそれなりに面白く楽しめた。確かに前半は「麻雀放浪記」を思い浮かべたり、全体的に川端康成の作品を思い起こしたりと、新奇性には欠けるかな。

★ ある売れない脚本家。小さな芸能社の依頼を受け食いつないでいる。チンチロリン賭博の挙句、売れない芸人の代わりに山奥の温泉宿でヌードショーの司会をすることに。

★ 終盤の部分は、何かドラマか映画で見たような既視感があった。この作品て、実写化されていたのやら。

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