ムバラク退陣

★　エジプトの民衆は遂にムバラク大統領を辞任へと追い込んだ。最後まで自らの影響力を残した退陣を模索したムバラク氏だったが、一度燃え上がった民衆の運動には抗しえなかった。

★　大統領の権限は一時軍部に委譲されたということだが、背後にはアメリカの存在が見え隠れする。

★　問題は政権打倒後の政治混乱だ。政権を倒すまではまとまっていた人々が権力闘争を始めるのではなかろうか。アラブの老舗エジプトの混乱は、北アフリカや中近東への影響も大きそうだ。

★　それに、民衆のうねりはさらに国を変え広がるかもしれない。

★　リーマンショック以後の金融政策、新興国の興隆、そうした世界史の流れがアフリカ諸国の民衆運動にも影響を与えているのだろうか。

★　中南米の国々、中央アジアの国々。そして東アジアでもパワーバランスに微妙な変化が起こっているのかも知れない。２１世紀が再び戦乱の時代にならないことを祈るばかりだ。