映画100選。第4回。
80年作品。
監督・村川透
原作・大藪春彦
出演・松田優作、加賀丈史、小林麻美、室田日出男
この映画といえば、松田優作が役作りの為に、体重を10kg減らし、奥歯を4本抜き、しかも足を切断しようとした、などの逸話が評価より先を越しているが、それを含め、松田優作の演技にあるとしかいえない。
遊戯シリーズでは、ハードボイルド路線を突き進んでいたが、個人的にはちっとも面白くなかった。役者としてもあまり魅力がなかったように思う。やはりマッチョなアクションスターでしかなかった。
優作本人も真の役者として、更に上を目指し、アクションスターからの脱却を図りたかった。
そして本作では、それに成功した。
主人公の「死人のようなひっそりとした男」を演じた。それだけでもう充分だと思うけど。
最初はまだ人殺しに慣れていなく、動揺のあまりに拳銃を離せなくなってしまうところなど、ただの殺人キチガイではなく、自分でも図り得ないエスカレートする狂気を表している。
音楽を愛する心、同じ趣味を持つ女に好意を持たれて動揺する不器用な面などの人間性は、こちらに共感を持たせてくれる。
リップバンウィンクルのシーンは最大の見所。いつ発射するかのロシアンルーレットのカットでは、優作は一度もまばたきをしていない!鬼気迫る演技がシーンの恐怖を倍増させる。
洞窟での「やっぱりお前も死ね」というセリフは背筋の凍る冷徹さ、残酷さを一言で表現していてとても好きです。
別荘での演説シーンと洞窟の一人芝居シーンは少し過剰に感じました。
ナルシズムさが出て、殺人の正当性を謳っていて苛立ちを覚えました。
銀行強盗シーンは迫力はあるが、もうほんの少しリアリズムが欲しかったなと思いました。
鬼気迫る演技は優作だけではなく、加賀丈史も素晴らしい迫力の演技です。
アフロも似合っていて最高です。
小林麻美も綺麗でいい女です。古さを感じさせない清楚さな美しさがでてますけど、演技は古臭い。
泉谷しげるは脚本変更の為に一瞬しか出れませんでした。
原作とはかなり違うらしいけど、優作の素晴らしい演技を観た後には、小説は読めないと思いました。
前はこんな無差別殺人モノは全く観れなかったけど、観終わった後は感動すら込み上げる。
いかに優作が恐ろしい役者であるか。それが感じれる映画の一つです。
オススメ度(映画評価)・☆☆☆☆
80年作品。
監督・村川透
原作・大藪春彦
出演・松田優作、加賀丈史、小林麻美、室田日出男
この映画といえば、松田優作が役作りの為に、体重を10kg減らし、奥歯を4本抜き、しかも足を切断しようとした、などの逸話が評価より先を越しているが、それを含め、松田優作の演技にあるとしかいえない。
遊戯シリーズでは、ハードボイルド路線を突き進んでいたが、個人的にはちっとも面白くなかった。役者としてもあまり魅力がなかったように思う。やはりマッチョなアクションスターでしかなかった。
優作本人も真の役者として、更に上を目指し、アクションスターからの脱却を図りたかった。
そして本作では、それに成功した。
主人公の「死人のようなひっそりとした男」を演じた。それだけでもう充分だと思うけど。
最初はまだ人殺しに慣れていなく、動揺のあまりに拳銃を離せなくなってしまうところなど、ただの殺人キチガイではなく、自分でも図り得ないエスカレートする狂気を表している。
音楽を愛する心、同じ趣味を持つ女に好意を持たれて動揺する不器用な面などの人間性は、こちらに共感を持たせてくれる。
リップバンウィンクルのシーンは最大の見所。いつ発射するかのロシアンルーレットのカットでは、優作は一度もまばたきをしていない!鬼気迫る演技がシーンの恐怖を倍増させる。
洞窟での「やっぱりお前も死ね」というセリフは背筋の凍る冷徹さ、残酷さを一言で表現していてとても好きです。
別荘での演説シーンと洞窟の一人芝居シーンは少し過剰に感じました。
ナルシズムさが出て、殺人の正当性を謳っていて苛立ちを覚えました。
銀行強盗シーンは迫力はあるが、もうほんの少しリアリズムが欲しかったなと思いました。
鬼気迫る演技は優作だけではなく、加賀丈史も素晴らしい迫力の演技です。
アフロも似合っていて最高です。
小林麻美も綺麗でいい女です。古さを感じさせない清楚さな美しさがでてますけど、演技は古臭い。
泉谷しげるは脚本変更の為に一瞬しか出れませんでした。
原作とはかなり違うらしいけど、優作の素晴らしい演技を観た後には、小説は読めないと思いました。
前はこんな無差別殺人モノは全く観れなかったけど、観終わった後は感動すら込み上げる。
いかに優作が恐ろしい役者であるか。それが感じれる映画の一つです。
オススメ度(映画評価)・☆☆☆☆