芙美 乗員さんから「FRMSって知ってる?」って聞かれたんだけど
何のこと?
由紀子 「疲労リスクマネージメントシステム」のことね。
芙美 それが私たちの勤務に何か関係あるの?
由紀子 ICAO(国連の国際民間航空機関)の会議で、規定の
Annex 6 の改訂が決まったのよ。
芙美 え~?どういう事?
由紀子 Annex 6(改訂)PART1の4.10項では、各国に対して
乗員と客室乗務員の疲労管理に関する規則を定める
よう要求しているのよ。
芙美 それは知らなかったワ・・。
由紀子 目的は、「運航乗務員及び客室乗務員が、十分な注意力
を維持する事を確実にする為」となっていて「飛行時間、
勤務時間、休養時間の為の規則は、科学的原則と知見
に基づくべき事が必要である」と明記されたのよ。
芙美 え~!?じゃあANAのように年間1000時間を超えるよう
な非人間的な乗務時間制限とかが問題になるって事?
由紀子 確かに年間乗務時間制限は、EUでは900時間以内って
決まってるし、日本の航空法では1000時間を超えては
いけない(乗員規定)事になってるので、ANAの客室
乗務員の1080時間制限は問題だと思うわ・・。
でもこのFRMSはスタートしたばかりなので、具体的な動きは
これからよ。
芙美 そうなのね・・。
由紀子 まずは、私たちがこのFRMSの中身をよく勉強して理解する
ことから始めないとね。
芙美 う~ん、何だかむずかしそうだけど、客室乗務員の疲労が問題
になってるので、このFRMSも活用できるようにしたいわね