前々回のブログ「ちょっと聞きはいいんだけど」からの続きです。
イギリス系のSPユニットは総じて「箱鳴り」をうまく利用するようにできているようで、こうやって箱(板厚:1.2cm)に容れて聴いてみると明らかに平面バッフルのときに比べて、ふっくら感が出てきて響きが柔らかくなった。
これなら長時間聴いても耳が疲れるはずもなく「よし、うまくいったぞ~」と、ひと安心。
後は細かな調整に移って、バッフルの下部の隙間が大きすぎるようなので、適当な材料を物色して隙間を埋めてみた。
50ヘルツ以下を担当するJBLの「D123」(口径30cm)も少し音が一塊になって団子になる傾向にあるが、まあ、50ヘルツ以下だからこんなものだろう・・。
とはいえ、そのうちだんだんと気になってきてハイカットしているコイルを念のため入れ替えてみようかな。
現在は「12mh(ミリヘンリー)+12mh=24mh」を使っているが、抵抗値が「3.29Ω」とあって2個連結だから「6.58Ω」となり、これがちょっと気になる。
それにしても、何せ50ヘルツ以下だからそれほど重要な周波数帯域とも思えずたいして変わり映えしないだろうと、それほど期待はしていなかった。
これが入れ替えた「ムンドルフ」(ドイツ)のコイルで、特徴は抵抗値が少ないことで「0.96Ω」とガクッと落ちる。
6.8mh(ミリヘンリー)+8.6mh=15.4mhになり、周波数換算でいくと70ヘルツあたりでハイカットしている計算になる。
はじめに右チャンネルだけコイルを入れ替えて聴いてみたところ、なんとまあ腰を抜かさんばかりに驚いた。
まったく左側と右側でサウンドの透明度が違うのである!
たったの50ヘルツ以下の周波数帯域でもこれほど全体のサウンドが違うとなると、極めて問題だなあ・・。
急いで左側のチャンネルもムンドルフに入れ替えた。
実は団子になって聴こえるのは「D123」のせいかなと半分疑っていたのだが、責任はなかったことになる。
あらぬ疑いをかけてごめんね~。
それにしても、たかがコイルごときでこんなに音が変わるなんてと背筋がゾツとした(笑)。
あわてて、新たなコイル(ムンドルフ)をネットで発注した。現在「ウェストミンスター」に使用している銅箔コイル(1.7mh)を代えるためである。
左右の両チャンネルに使用するので、2個ともなるとちょっとしたお値段になるが、これほど音が変わるとなると捨てておけない。
ただし、輸入品になるので「2~3か月お待ちください」とあり、来年の春まで気長に待つとしよう、やれやれ・・。
それにしても、オーディオは小道具といえどもまったく手を抜けませんね、とりわけ「スピーカー周りは」・・。
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