「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「コネ社会」の現実と功罪

2024年07月17日 | 独り言

もう10年以上も前の話だが、「みの もんた」というテレビの司会者がいたことをご記憶だろうか。

で、彼の次男が窃盗容疑で逮捕され、あっさり自供したことで責任を取る形で当時の人気番組「朝ズバッ」などを降ろさせられたのが大きな話題となった。


30歳を越えた社会人の子どもが不始末をしでかしたからといって、はたして親が責任をとらねばならないのか・・、しかし「みの」に対する世間のバッシングは相当なものだった。

庶民にはとても考えられないような高給取りなので一部「やっかみ」も混じっていたようだが、日頃から高飛車で威張ってたとの風評もあって“日頃往生”の面もあったのかもしれない。


それはさておき、このニュースに関連して明らかにされたのがこの次男が親のコネで「日本テレビ」に就職していた(現在は退職)こと。これにはちょっと考えさせられた。

ちなみに「みの」の長男も某テレビ局に勤めているそうだ。周知のとおりテレビ局は就職試験の最難関とされているのに、政治家や芸能人の子供たちがウヨウヨしているそうだから驚く。


人生は始めから最後までそれこそ、大なり小なり「選択の連続」だと言っても過言ではないが、振り返ってみるととりわけ大きな分岐点になるのが「学校(専門コース)」「就職」「伴侶」だと思う。

その重要な「就職」の選択にあたって個人の才覚と努力には何ら関係のない「コネ」がおおっぴらに通用するというのは、社会の活力を維持していくうえで非常に好ましくない! とは思いませんかね。

「機会均等は民主主義の基本だ」と、声高に叫びたくなるほど(笑)。

しかし、世の中の「コネ」に対する考え方や現実にどのくらいまかり通っているのかという実態を知っておきたい気もするところ。

そういうときに目に留まったのが新聞の下段によく掲載されている週刊誌の見出し。

当時の「週刊ポスト」に「こんなにコネがまかり通っている日本というシステム」~持っている者だけが得をする~。

                 

週刊誌は滅多なことでは購入しないのだが、発売初日にわざわざ書店に出かけて行って手に入れてきた。

結構、物見高いのである(笑)。さっそく特集記事の部分を(32~37頁)を 話半分 の気持ちで読んでみたところ、「コネ」に対する認識がチョッピリ改まった。


「政界、官界、財界のトップ人事からこれから本格化する学生の就職活動戦線まで、日本社会ではあらゆる場面に“コネ”という見えざる力が働いている。それはこの国の絶対悪なのか、あるいは必要悪なのか。建前と本音が複雑に絡み合う“コネがまかり通る社会”の功罪を徹底的に解明する。」

相変わらず週刊誌独特のトーンが冒頭から炸裂~(笑)。

そして「不思議なことにそれほどコネに対する嫌悪感や批判が国民に共通しているのとは裏腹に、大真面目にコネをなくそうと言い出す人は少ない」

オヤオヤ、どちらかといえば「コネ肯定論かな?」と、読み進むうちにとうとう次の箇所へ。

「実は“コネ採用”は企業にとっていいことづくめ。むしろ海外の方が濃密なコネ社会という現実がある。」

テレビ局、広告代理店などはコネ採用の最たるもののようで、「スポンサー関係からの縁故採用によって、安定した広告料が見込める」というから、もう “何をか言いわんや” 。

出版界の老舗「岩波書店」の採用基準は「岩波書店発行の著者の紹介状あるいは書店社員の紹介があること」だそうで、「コネくらい自分で作ってこい」というわけ。

結局、「コネによる採用や出世は不公平だとする意見が正論であることは間違いない。だがコネがまかり通る社会が脈々と続いている理由は、コネによって築かれる “都合のいい仕組み” を、多くの日本人が認めているからで、その矛盾した2つの考え方に折り合いをつけることこそコネ社会を生きる重要な知恵なのかもしれない」

に集約されるようです。

したがって、コネとはまったく無縁の「音楽&オーディオ」の自由平等のもとで額に汗する努力が確実に報われる世界はやはり素敵だとは思いませんか・・、ただし「財力」がかなり 幅を利かせている のがちょっとシャクだけどね~(笑)。



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