「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~真空管アンプ愛好家のご来訪~

2010年03月30日 | オーディオ談義

29日〔月)の午後、かねて楽しみにしていたお客さんが2名、福岡からお見えになられた。

高校時代の同窓生、U田君の運転のもと、彼の紹介でメールの交換をしているH崎先生。丁度、快晴と花冷えの中、高速道路の途中で見た由布山の霧氷がこの上なく美しかったそう。

ここでH崎先生の横顔を紹介しておくと、大学でドイツ語の教鞭をとられ、5年ほど前に教授を退職された方で、およそ50年ほどに亘って真空管を収集され現在7千本ほど持っておられる超マニア。おそらく日本一ではなかろうか。

ご自宅には17台の真空管アンプをスイッチ一つで切り換えられるようにされていてオーディオ、カメラ、時計の修理が趣味で、時計に関しては時計店が出来ない修理を頼んでくる程の腕前。

また、U田君の勤める大学で「音の資料館」を設置され、往年のオーディオ機器を展示されていて、タンノイ・オートグラフ(ミレニアム)をも展示されているという。

因みにこれまで使った真空管の種類がすごい。持参された「歴代名出力菅」(「ステレオサウンド社」発行)の赤印チェックによると有名なものから珍しいものまで実に多岐に亘っている。

                         
                                 (最初の頁)

こんなすごい方に、我が家の音を聴いてもらい批評してもらうのはオーディオ冥利に尽きるといっていいほど。

まず、聴いていただく前に簡単に我が家のシステムの紹介を。タンノイのウェストミンスターのボックスに「アキシオム80」を取り付けているのにビックリされていた。

「タンノイのオリジナルのユニットをよくも思い切って放逐されましたね、初めてです。アキシオム80は知らない人がないくらい有名なユニットです。」

「ええ、どうしてもクラシックもジャズも両方聴けるシステムにしたかったものですから~」

最初の試聴盤はヴェンゲーロフが弾くブルッフ作曲の「ヴァイオリン協奏曲の第一楽章」。

「実に繊細な音ですね~!ヴァイオリンの音色が素晴らしい。グッドマン(アキシオム80)の魅力がフルに発揮されてます。とても50年前のスピーカーとは思えませんね。これならオリジナルユニットを外して正解です。」

「ええ、ことスピーカーに関してはオーディオは進歩していないと思います。」

次の試聴盤は内田光子さんのベートーヴェンのピアノ・ソナタ31番の第三楽章。ピアノの最低音域(27・5ヘルツ)近くまで炸裂する箇所があって背筋がゾクゾクするほどで低音の出方をテストするにはもってこい。

H崎先生は自分と同じでクラシックからジャズ歌謡曲まで音楽のすべてのジャンルを聴かれる方だそうで、ご持参のCDが「懐かしのテレサ・テン特集」。

昭和53年発売のLPレコードから録音したもので彼女が他人の持ち歌をすべて中国語でカバーしたもの。「何日君再来」がことのほかお好きとのこと。たしかに柔らかい味が出ていて彼女の魅力が満開。

音楽を聴きながらも真空管の薀蓄を傾けられお聞きするだけで実に勉強になった。豊富な体験談に、時間があっという間に経っていく。

3時間ほどみっちりと試聴されて我が家の音のいい面、悪い面余すところなく把握されたことだろうと推察する。

近いうちに是非、先生のご自宅と「音の資料館」を訪問させていただくことをお約束して15時前後に帰路につかれたが途中から我が家で合流した湯布院のA永さんのお宅で「ウェスタンの555+15Aホーン」を聴いて帰られるとのこと。

さて、一昨日に低域の装置を改善したばかりでこうやって3時間も続けて聴くのは初めてだったが、少しばかりアラが目立ってきたのを感じたのも事実でどうも低域と中高域のバランスをもっと詰める必要があるようだ。

さ~て、どういう対策を施そうかな。一晩眠って考えることにしようと翌朝目覚めたら先生からメールが届いていた。

本日は、つい好きなオーディオの話に夢中になり、長時間おじゃまして申し訳ありませんでした。久しぶりに、共通の趣味を持つ方々とお会いして、つい時間が経つのを忘れてしましました。

それと言いますのも、○○様もA永様も、小生が半世紀以上取り組んで来た真空管のアンプを愛用されており、真空管の持つ厚みのある中域の素晴らしさと抜けの良さを満喫しておられるということを知ったからです。

音楽のジャンルが何んであれ、あれほどの素晴らしい音は我々共通の宝物だと思います。今日ほど、みなさんと同じ趣味を持っていてよかったと感じたことはありませんでした。

また、帰りには、A永氏のご自宅に突然お邪魔し、Western Soundに酔いしれました。今日は、おかげさまで本当の意味でのオーディ三昧の一日でした。「耳の正月」をさせてもらいました。ありがとうございました。
どうか、ご都合がつきましたら、大学の「音の資料館」へもお越しください。

それではまた。

本当に人の縁というのはどこに転がっているか分からない。2年ほど前にI葉君の仲介で高校時代の同窓生とのネット通信に加入し、偶然U田君と知り合い交流を深めるうちにこうしてH崎先生とお近づきになることが出来、次々と輪が広がっていく。

オーディオの泰斗M崎さんと知り合ったのもメール。それに千葉のS谷さん、奈良のM中さん・・・・。

改めて
ネット通信サマサマである。 

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