「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「一番の難題」~

2010年09月14日 | オーディオ談義

9月は「敬老月間」〔20日が「敬老の日」)。

全国各地で様々の敬老行事が予定されていると思うが、自分が住んでいる地区も自治会主催による
「敬老会」を12日〔日〕に開催。一応、役員の”端くれ”なのでいつもお世話をさせられている。

ホテルを借り切って盛大に催す自治会もあるようだが、我が自治会では敬老対象者91名〔70歳以上)のうち、出席するのはわずかに33名と少ないので地区内のとある宗教法人施設のホールを借りて式典、食事、懇談、余興といった流れで実施している。

この余興のうち楽しみにしているのが地区内のグループ〔6名)によるコーラス。3曲ほど歌ってくれるのだがこの会場にはグランドピアノが置いてあるのでピアノの伴奏つき。

                 

日頃なかなか生の楽器の音に接することがないので興味津々で拝聴させてもらっているが、こういうピアノの生の音を身近で聴かされると、いつも「我が家のオーディオ装置ではとても出せない音だなあ」と思ってしまう。

中音から高音にかけてはあまり遜色がないと思うが、低音がまるで違う。
グ~ンと深々とどこまでも沈み込んでいく豊かな響きにはまったく圧倒されてしまう。

2時間ほどで行事が済むので、すぐに自宅に戻って記憶の新しいうちにと手が伸びて低音の調整を試みるも「”焼け石に水”みたいなもんだ」なんて、半分諦めの心境に陥ってしまう。

試聴盤はもちろんピアノ曲でキーシン(ロシア)が弾くバラード1番(ショパン)。

               

最近「キーシン」に対する”いい評判”をよく聴く。ドイツに留学してチェリビダッケから指揮法を学んだプロの音楽家のO畑君、最近お見えになった湯布院のA永さん、福岡のO部くんなどが口を極めて絶賛する。

取り分けA永さんは「大家の雰囲気を持ってるね、現役では今やナンバー1でしょう」と断言される。とにかく、まだ40歳に手が届かないのに大したピアニスト。

テクニックもさることながら、芸術性の高さをいつも感じる。                

つい演奏に引き込まれるが、そこはぐっと抑えて意識的に音質に注意力を向けてみるものの、(
サブウーファーを使っているので)低域を量感的に伸ばすのは簡単だがやはりバランスというものがあって、分解能と量感がマッチしなければ意味が無いので、この辺が家庭オーディオの難しさ。

まあ、生半可なシステムではとても太刀打ちできないのは明らかで、中高域は別にして深々とした「響き」となると自分の知っている範囲ではタンノイの「オートグラフ」、ウェスタンの「555+15Aホーン」、ハートレーのウーファー(64cm口径)といったところかなあ~。

もちろん部屋の広さや天井の高さも大いにモノをいうが、
「低域の分解能と量感の両立」は家庭で聴くオーディオの一番の難題のような気がする。

 

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