「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

魅惑のSPユニット(口径30センチ)の愉しみ~その4~

2018年08月09日 | オーディオ談義

このシリーズもいよいよ「その4」へと佳境に入っていく。お天気も暑いがブログも熱い(笑)。

前回の第3案「JBL・D123の3ウェイ」に味をしめて、「柳の下の2匹目のどじょう」を狙ってみた。

「ワーフェデールの赤帯マグネット」を3ウェイに使ってみたらどんな音が出るんだろうか・・・。

思い立ったが吉日ですぐに行動に取り掛かった。そのためにはスコーカーとツィーターにきちんとした箱とバッフルを作ってやらねばいけない。

そこで日曜日(5日)の午前中、猛暑の中を玄関先で「木工作業」に取り掛かった。ドライバドリルとジグソーの大活躍である。

木屑が辺りに飛び散るので家内が嫌~な顔をしながら「後できちんと片付けておいてね!」、「フン、そんくらいのこと言われんでもわかっとるわい。」(笑)。

素人のずさん工事で採寸ミスがあったりして散々だったが半日ほどかかってどうにか完成した。

         

スコーカー(グッドマンのユニット)の箱は後面開放にし、ツィーター(ワーフェデール)は平面バッフルにして分けてみた。音像定位に有利なのでユニットの配列を「縦一文字」にするのが何よりの狙いだった。

これで胸をワクワクさせながら聴いてみると、ウ~ン・・・。

2ウェイのときの素晴らしさが鮮明に記憶に残っているので、どうも音の響きにイマイチの感あり。

3ウェイでは音の密度感が増した感じはするものの、肝心の「音の響き」が少なくなってはどうしようもない。そもそもイギリス系のユニットは人間の耳にとってことさら敏感な1000ヘルツあたりまでは振動板の違うユニットを組み合わせないように作られているのかもしれない。

ワーフェデールは2ウェイで聴くに限るようだ。

このことを胸に刻んで、さあ、最後はいよいよグッドマンの「AXIOM150マークⅡ」(以下「マークⅡ」)の登場だ。

    

今回の「魅惑のSPユニット」シリーズの掉尾を飾る真打の登場である。

画像左からJBLのD123、真ん中が「マークⅡ」、その右が「ワーフェデールの赤帯」だが、ご覧のとおりアルニコマグネットの大きさが並外れており、重量は他のユニットの1.5倍ほどある。

このマグネットで悪い音の出ようはずがない!(笑)。

イギリスのユニットなので頭から3ウェイは除外して2ウェイ方式のネットワーク(クロスオーバー:4000ヘルツ)により聴いてみた。

たしかグッドマン指定のクロスオーバーは5000ヘルツだったと記憶しているので準拠しているはず。

   

4000ヘルツ以上を受け持つツィーターはワーフェデールの「コーン型ツィーター」(赤帯マグネット)である。

いやあ、参った!

さすがに旧き良き時代のグッドマン、気品があって深々とした響きがクラシックにはもってこいの音である。

人生の酸いも甘いも噛み尽くしたような老成した音と言っていいかもしれない。ワーフェデール(口径30センチ)が淡いパステルカラーの水彩画のような音だとすれば、この音からは明らかに濃厚な油絵の匂いがする。

「もう言葉は要らない、あとはただひたすらモーツァルトに耳を傾けるのみである!」と、書いたら格好のつけすぎかなあ(笑)。


 


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