「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

魅惑のSPユニット(口径30センチ)の愉しみ~その3~

2018年08月07日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

「SPユニット(口径30センチ)を愉しむ」シリーズも早くも3回目となった。当初はこんなに続けるつもりはなかったが、「理屈」をグダグダこねるよりも「実践編」の方がグ~ンと(アクセスが)好評のようでして~。

どうやら「文章を読む」よりも「画像を見る」方が好きな人が多いらしい(笑)。

前回で示した第2案は次の画像のとおり。

         

この3ウェイの構成を述べておくと、

~500ヘルツ → JBL「D123」

500~4000ヘルツ → グッドマンの「ミダックス」(スコーカー)

4000ヘルツ~ → テクニクス「EAS-25HH22」(以下、「EAS」)

今回の特徴は「EAS」の起用とホーンを取り外したことにある。このEASは1000ヘルツから使える優れものだが、4000ヘルツ以上で使う場合は付属のホーンを外した方がよりクリヤーになって良かった。

ただし、そのままでは音がきつ過ぎるので丸い木製の球を置いて音を拡散してみた。

   

これで、第一案よりもずっとよくなったがまだ十分ではない。やはり弱点はグッドマンのミダックスにある。このスコーカーは500ヘルツ以上を担当しているが、能力自体は700ヘルツ以上からしか使えないのでちょっと無理をさせている。

出てくる音に明らかにその兆候が表れていて、500~1000ヘルツあたりの音の押し出し感が弱いために全体的に「線の細い」音になっている。ただし、このくらいは好き好きの範疇ではあるが・・。

そこでスコーカーだけ代えて、グッドマンの楕円形ユニットを登場させたのが第3案。

        

もともとフルレンジ用なので500ヘルツ以上の使用はお手の物のはず。ただし、ウーファーの「D123」の音圧レベルが102dbと高いので、その辺がちょっと見劣りするが仕方がない。

ただし「EAS」がすっかりおとなしくなって拡散用の「木製の球」が不要になったのは不思議。

ツィーターとスコーカーは切っても切れない縁があって面白い。

この第3案でアンプをいろいろ試してみた。

すると「6A3シングル」は低音域が出すぎてアウト。「PX25シングル」は比較的低音域が薄いのでどうにか対応できた。

一番良かったのは「71Aシングル」(レイセオンのST管:赤ラベル)だった。前段管に例のヴァルボの「△△△」(ドイツ:バリウム昇華型フィラメント)を使ったやつ・・。何しろ出力1ワット前後だから前二者に比べて低音域がやや薄めだがそれが逆に長所となった。中高音域の抜けの良さは言うまでもないところ。

     

プリアンプのボリュームをぐ~んと上げられることで低音域と高音域のバランスが見事に取れた。

アンプはスピーカーに助けられ、スピーカーはアンプに助けられの「持ちつ持たれつの関係」であることを改めて痛感した。

それにしても何と「バランスのいい音」だろう。汗水流して獲得した音は格別のようでして!(笑)

 


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