「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「話題あれこれ」第3弾

2012年09月27日 | 独り言

≪自民党総裁選の結果≫

かねて注目していた自民党の総裁選挙が26日(水)に終了した。投開票の結果、新しく総裁に選ばれたのは「安倍晋三」氏で5年ぶりの返り咲き。

今回の新総裁は次回の総選挙の結果次第によるが、内閣総理大臣に就任する可能性が極めて高いので内外の注目を集めていたのは周知のとおり。

以前のブログ「話題あれこれ」で「石破 茂」さんを予想していたのだが、結果的には外れてしまった。ウ~ン残念。安倍さんは5年前にいくら病気とはいえ、「敵前逃亡」ともいえるみじめな退陣をした人物だが、この国難のときにはたして大丈夫かいな~。

最終的には国会議員のみによる決選投票で安倍さんが石破さんを破ったわけで、日頃の安倍さんをよく知っているのは身近にいる国会議員たちなのでおそらく「安倍さんでいける」と踏んだのだろう。

押し出しがいいし、育ちがよくて、威張らなさそうだし、人柄もクセがなさそうだし、まあ無難な選択といえるかもしれないが、一度致命的な失敗をした人間に再びチャンスを与えるというのは、いかにも日本人らしい優しさだなあと思った。これがアメリカやヨーロッパなどでは、そういう人間に対してはおそらくバッサリ見限るような気がする。

たとえば随分古い話で恐縮だが、太平洋戦争のときのこと、山本五十六提督がミッドウェイの海戦で致命的な敗北を喫したときに、欧米では情け容赦なく提督のクビを切っただろうが日本では責任の所在をあいまいにしたまま留任させ、そういう軍の体質そのものが最終的に敗戦を招いたという戦史を読んだことがある。

さらに2~3日前の朝日新聞に人口およそ13億人の中国において末端から這い上がってきた指導者たちの鍛えられ方が、日本人の政治家とはまるでレベルが違うと記載されていた。周知のとおり日本では親譲りの世襲議員が実に多い。安倍さんも代表的な二世議員だが、そもそも日本の悲劇の根源は政治家になる人材が限られた競争の中での選出にあるという気がする。

とはいえ、もともと日本は独裁者を輩出しない風土にあり、このあたりは歴史をみても明らかなので「神輿にかつぎ上げる人間」なんて
それでいいのかもしれない。

≪持つべき友とは”物くるる人”なり≫

前回のブログに記載したようにSPユニット「AXIOM80」にJBLのツィーター「075」を追加したが、そうなると「075」を取り上げられたテレビ視聴専用の「AXIOM301」が元の木阿弥になってしまった。

以前、湯布院のAさんが「グッドマン製のトレバックス(高域専用ユニット)なら差し上げますよ」という言葉を思い出したので「この前お伺いしたトレバックスですがちょっとお借りできませんかねえ」とストレートに電話してみると「あれはトレバックスではありませんでした。同じグッドマン製ですが”ミダックス”の間違いです。2セットありますので1セット差し上げますよ。丁度別府に行く用事がありますので25日の15時15分ごろに持っていきます。」と、非常にご親切なお申し出。

「ミダックス」だから「ミドル」→つまり、中域用のユニットかなという連想が働いたが、とにかく楽しみに待つことにした。自分のオーディオ人生にとって、Aさんは実に長いお付き合いになるがいつもありがたき存在である。

いきなり古典の話になるが兼好法師の「徒然草」の中に「持つべき友」というのは「医者」と「物くるる人」という段がある。

医者は病気になったときに頼りになるので分かるにしても、「物くるる人」なんて、世捨て人にしては兼好法師という人物、意外にも即物的な人間だなあ、と学生時代に思ったことをいまだに憶えているが、いざ、この歳になってみると「物くるる人」とは、実は「困っている物を親身になって世話してくれる人」という意味に解されるのではないかという気がしている。

つい日頃の教養がにじみ出てしまったが(笑)、当日の時間きっかりにAさんに持ってきていただいた「ミダックス」、タンノイのツィーターと同じような使い方で1200ヘルツ程度でクロスさせ、それ以上の周波数を受け持たせるのが通常の使い方だそうだ。しかし「接続方法」がてっきりハンダ付けで済むと思っていたのだが、どうもバナナ・プラグによる接続しかできないようである。

ちょっと不安だったので「一応、お預かりします」ということで、Aさんが帰られた後にすぐ現物を持って近くの大型電気店のオーディオ・コーナーに行ったところ、非常に親切な店員さんが応対してくれてバナナ・プラグ(オーディオテクニカの無ハンダネジ締め方式)の新品を封を切って挿入してもらった。するとバッチリ規格があって勇気百倍、早速、そのバナナ・プラグを購入して自宅に戻り接続してみた。

                         

周波数をカットするコンデンサーをいろいろ試してみたが、結局6μF(マイクロ・ファラッド)がベストだった。「クロスオーバーネットワーク早見表」によると、ミダックスのインピーダンスが15Ωなので2000ヘルツ前後でのクロスとなる。やはりAさんがおっしゃるようにタンノイの同軸2ウェイのツィーターみたいな使い方のようだ。

アンプをPX25シングルにして試聴してみると、「AXIOM301」単独のときよりも、レンジが広くなって随分耳触りのいい音になった。テレビ視聴専用なのでこれで十分という気がする。

Aさんに電話して「すぐに電気店に行ってバナナプラグを試したところ、規格が合いました。試聴しましたが随分良くなりましたので是非これから愛用したいと思います。しかし、タダというのはあまりに虫が良すぎます。購入された金額と照らし合わせて、いかほどお礼をしたらいいのか遠慮なく仰っていただけませんか。」

「代金は要りません。どうせ家に2セットありますので1セットは不要です。いくらで購入したか、お金の方はもう忘れました。有効に使っていただければ、それで十分です」と、ガンとして受け取ろうとなされない。

そういえば、このSPユニット「AXIOM301」も千葉のSさんからタダでいただいたもの。


兼好法師の時代と違って、今どきは医者なんて何ぼでもいる。ほんとうに持つべき友とは”物くるる人”が一番ではないかと思う今日この頃~。


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