経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

頭痛に足ヨウチンはない

2006年10月27日 | Weblog
多くの経営者には、ひとつの偏向がある。それは自分に関わる以外のところに、問題がある、と無意識に思いこんでいることである。
 「幹部教育に力を入れたい」の場合、対象は自分を除く幹部であり、「社員教育に力を入れたい」というのも然り。
 経営革新についても、自社の問題として、MMAPなどを使って書きだしてもらうと出るは、出るは。それらはほとんど戦術レベル。経営レベルの課題、問題、すなわち戦略に関するものはほとんどない。経営革新は、問題の在り所を把握した上で、対応して行うわけだから、必然的に、そうした会社の、経営革新は、戦術レベルの革新にとどまる。これでは革新の成果があがらないのは自明の理である。頭痛に対して、足に赤チンぬっても効果、上がらないのである。
 問題は自分にあり。経営力なり戦略に関わる判断がまずかった、と経営者が、ごく少数だが、この企業は伸びる。ちなみにひとつの戦略の誤りは、100や1000の戦術を罪かさめても取り戻しができないのである。

 それで、私は、経営革新のアプローチとして、まずMMAPで、当社の問題は、理念、戦略、戦術、その他、この4つのどこに一番多いのかをまず把握する。全従業員から集める。MMAPでやれば、4つのマトリックスにきちんと分類されて出てくるので、それを見た経営者は唖然とする。ほとんどの問題は、戦略。次に理念。これで90%超える

 経営者は、経営がうまくいかない原因を、どうしても自分以外のところへ求める。あるいは自分は例外だ、と投げてしまいがちである。このことを口で言ってもなかなか。でも社内でMMAPでやると、一番気づくのが、さすが経営者である。

 だからMMAPで経営革新を、と私は叫んでいる。