赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『Time Story タイムストーリー 一週間後にオレをふってください』

2016-02-15 09:21:58 | その他
昨日は春の嵐。
花粉が舞っていて、目がかすむ。眼科に行かなきゃ。混んでるだろうな。

『しゅるしゅるぱん』で神話的なファンタジーの世界を書かれたおおぎやなぎさんが、今度は、アンソロジーを出されました。
Time Story タイムストーリー 一週間後にオレをふってください』 

児童文学者協会と偕成社とで出しているこのアンソロジーは、大変人気です。今回、たくさんの公募の中から選ばれた作品が、依頼作品といっしょに載っていい味を出しています。

おおぎやなぎちかさんは、『七日夢』という作品で冒頭を飾られました。
毎日、毎日、同じ夢を見るおれ。
気持ち悪くなって、あやまりに行くことにしたのだが……。

やばっ、というつぶやきから入る物語。『しゅるしゅるぱん』とは違う現代的な文体で、テンポよく、一気に読めます。ぞくっとする結末。これはこわい。どこか、今市子さんのマンガ『百鬼夜行抄』を思いだします。
この頃、読んでないけれど、以前はよく読んでいました。日本の風土、民族学がベースにあり、ぞくっとこわいマンガで、人気があります。
日本の風土が好きというのは、おおぎやなぎちかさんと、共通項があるのかもしれません。
とにかく個性があるって、いいことです。
きっとこれからも独自の世界を広げていかれるでしょう。

そのほかにも、タイトルの『一週間後にオレをふってください』も、おもしろかった。男子の気持ちってこんな感じなのかなって好感を持って読め、希望を残すラストも心地よかったです。でも、何よりタイトルがいいですね。作者の大野幸枝さんも、公募で選ばれたみたいです。

あと、Beでお友だちのにしがきようこさんの『水時計』も余韻が残る作品でした。こういう、ゆったりした作品、私は書けないんだよな。だから、ちょっとあこがれます。

このシリーズ、これから五冊、続けてでるようです。

さて、今日は編集者さんとひとつ打ち合わせが。
もう、何度もやっていて、慣れているようにいわれますが、打ち合わせの前は、今でも、ドキドキです。
明日は理事会で、今週はなんやかんや出歩く一週間になりそうです。