赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

みらい文庫版 坊っちゃん

2011-05-26 08:12:03 | 日記
Beこどもの本の勉強会でごいっしょの森川成美さんが、本を送ってくださいました。
集英社みらい文庫の『坊っちゃん』です。夏目漱石の坊っちゃんを現代っ子にわかりやすいように、リライトされたのです。

今の子向きというのでどんな感じかなっとページをひらくと、思ったよりも落ち着いた文章がならんでいました。夏目漱石の雰囲気を壊していません。それでも、わかりやすく、読みやすく、いろいろ考えられて書いたんだなっと思いました。
そして、絵がいい。手にとってみたくなるような、イケメンの挿絵。これはポイント高そう。
『坊っちゃん』は、みらい文庫に続くように、青い鳥文庫でもだされていて、文庫たちは、子ども読者を競ってとりあっています。
でも、編集者が目をつけるのもわかります。坊っちゃん、改めて読んで、キャラクターなどおもしろい。さすが、漱石。人間観察が細やかで、細部まできっちり書かれていて、ストーリーも、飽きさせません。長年読み継がれてきた、作品の強さを感じました。

森川成美さんは、小川未明賞優秀賞などの実績があり、季節風などでも、毎回、投稿作品に選ばれています。Beでも、毎回、意欲作を書かれている、聡明でがんばり屋の方。
これからの活躍が期待されています。